2003年百里基地航空祭(2003年9月21日)

2003年百里基地航空祭パンフレット  一昨年は同時多発テロで中止、昨年は航空観閲式のため開催されなかった航空自衛隊百里基地航空祭。3年振りの開催となる今年は地元飛行隊や地元の物販関係者はもちろんのこと、ワタシのようなマニアも開催を心待ちにしていたわけである。なのに、なのになんでこの日を狙ったようにやってくるか台風15号! おかげで9月21日は朝から大雨であったが、それでも押さえられないのがマニア心(笑)、雨を衝いての出撃と相成ったのであった。(^o^)

 高速代節約のため行きは下道を走ろうと、雨の中朝4時過ぎに出発。景気づけに映画『TOP GUN』のサントラをBGMにかけるも、この雨ではまったく気分が高揚しない(爆)。でもさすがに早朝の都内の道は空いていて、3時間で与沢百里に到着。そのまま基地の与沢門に向かおうとしたら、途中にいた誘導の空自隊員が脇道を指して「こちらへ行って下さい」とのこと。前のクルマに続いて誘導に従ったら、駐車場に着く前に道が二股に別れているではないか。前のクルマが迷わず右に行ったのでワタシも付いていったのだが、前の前のクルマは左に行ったような気もする(爆)。でもUターンできる道幅ではないのでそのまま走っていったらなんと基地の外周道路に入って与沢門に着いてしまった。仕方がないので門のすぐ前にある第9駐車場に脇から入っていったものの、案の定満杯である。あとで判ったのだが門近くの駐車場は前泊者専用になっていたのであった。でもちょっと探したら幸いちょうどクルマ1台分の幅だけ空いているトコロがあったので、半ば強引にクルマを入れてなんとか難民にならずに済んだ(笑)。
 その間も雨は降り続いていたので、クルマに常備してあるゴアテックス製のレインウエアを着込んで傘を持って基地内に入る。7時過ぎでもゲートは開いていて、そのまま歩いていったらエプロン地区ももう開放されていたのですぐさま撮影モードに突入、しようとしたらいきなりデジカメが電池切れ(爆)。格納庫の屋根の下に戻って電池を交換し、今度こそと思って外に出ると今度は傘が風にあおられてオシャカになってしまった(爆)。思えばこれがこの日の苦行の始まりだったのである。(^◇^;)


 ということで航空祭。地上展示機としては19機種28機(ブルーインパルス7機と緊急発進デモ用の2機含む)が展示された。このうち海上自衛隊機は2機種2機、陸上自衛隊機と米軍機はなし。なんと寂しいことよ。また格納庫内ではF-15Jが2機(コクピット公開と兵装展示)RF-4EJ(コクピット公開)T-4が展示されていたほか、展示飛行を行うはずだったエアロックのピッツも格納庫内に物販のテントと並んで置かれていた。そのほか、南側エプロンには展示飛行に備えた第501飛行隊のRF-4E/EJや第204/305飛行隊のF-15J/DJ、それに百里救難隊のUH-60JとU-125Aが並んでいた。RF-4E/EJは観客から見える全機が機首にシャークマウス入りで気合い充分である。

 飛行機以外の展示は、格納庫内では航空機用エンジンパイロットの個人装具などが展示されたほか、兵装類は兵装展示のF-15Jの脇、偵察ポッドはコクピット公開のRF-4EJの脇に並べられていた。またエプロンでは第3高射隊のペトリオットシステムや移動管制隊の移動式管制塔第401基地防空隊の81式短距離地対空誘導弾(短SAM)やスティンガー、20mm対空機関砲(VADS-1)といった装備や支援車両などが展示されていた

 飛行展示は、なにしろ大雨なのでどうなるのかと思ったら、朝からとりあえずスケジュール通りに飛ばし始めたのにはビックリ。でもやはりお天道様には勝てず、途中を端折ったり前倒ししたりで昼前には終了、エアロックとブルーインパルス、それに前回に続いて登場のはずだったブルーインパルスJr.はキャンセルと相成ったのであった。


 今回のワタシ的メダマは、ワタシ的にお初のF-2A。もちろん三沢基地の第3飛行隊所属機。ただ主翼下がクリーンだったのは残念。F-2Bと異なる箇所を中心にディテール写真撮りまくり。(^o^)


 地上展示機のRF-4Eに格納庫内展示のRF-4EJ、さらに飛行展示を終えてロープ際に並べられたRF-4EJに描かれたシャークマウスを近くでしげしげと見るに、3年前のものより完成度が低いように感じられた(爆)。しかし3色迷彩のファントムにシャークマウスってのは迫力ありますなぁ。(^o^)


 地上展示のE-2Cは警戒航空隊創設20周年記念塗装機。でも主翼を畳んでいるので後部胴体のマーキングがよくわからず、垂直尾翼の文字に至っては全く見えない(爆)。なんとかせれ的。


 地上展示されたF-4EJ改は今年もケロヨンの第301飛行隊。やっぱ“里帰り”? 三沢の青ファントムのほうがよかったなぁとか言ってみるテスト。(^◇^;)


 地上展示された第101航空隊のSH-60J陸上型は今年配備されたばかりの新品。機首と尾部のミサイル警報装置のレシーバーや右舷パイロンのFLIR、テイルブームのチャフ/フレアディスペンサーなどフル装備である。キャビンドア内側には機関砲も据えられるのかな。


 飛行展示は、この悪天候をついてからスケジュール通りに開始、しようという努力がありあり(爆)。3年振りの航空祭で各飛行隊とも気合いが入ってるようだ。オープニングフライトには第305飛行隊のF-15Jが2機上がって1機づつローパス。続いて航過飛行のため第204飛行隊のF-15J/DJ各1機、第305飛行隊のF-15J 2機、第501飛行隊のRF-4EJ 2機と第305飛行隊のT-4が1機上がるも、悪天候で編隊が組めず各々単機でローパス。その後第501飛行隊のRF-4E 2機が戦術偵察デモに、第204飛行隊のF-15J 2機が模擬対地射爆撃デモのために上がるも、やはり悪天候のため各々単機でローパスするのみ。それでも百里救難隊のUH-60Jはちょっとした高機動飛行と救難展示を行ったのはさすがだったが、同時に飛ぶはずだったU-125Aはキャンセル。最後は午後イチに行われるはずだったデモスクランブルを第305飛行隊のF-15J 2機が行って、でもこれは結局飛ばずに終了。午前中のトリを取るはずだったエアロックも、デモスクランブルの後に航空祭のラストを飾るはずだったブルーインパルスもキャンセルとなって、飛行展示はお昼前に全てのスケジュールを終了したのであった。


【地上展示機と所属部隊一覧】

【航空自衛隊】
F-15J (第7航空団第305飛行隊(百里))
RF-4E (偵察航空隊第501飛行隊(百里))  ※シャークマウス付き
T-4 (第7航空団第204飛行隊(百里))
T-4 (第4航空団第11飛行隊“ブルーインパルス”(松島))
F-4EJ改 (第5航空団第301飛行隊(新田原))
F-1 (第8航空団第6飛行隊(築城))
F-2A (第3航空団第3飛行隊(三沢))
E-2C (警戒航空隊第601飛行隊第1飛行班(三沢))  ※警戒航空隊創設20周年記念塗装機
U-4 (航空総隊司令部飛行隊(入間))
T-3 (第11飛行教育団(静浜))
C-130H (第1輸送航空隊第401飛行隊(小牧))
C-1 (第2輸送航空隊第402飛行隊(入間))
T-400 (第3輸送航空隊第41教育飛行隊(美保))
U-125A (航空救難団百里救難隊(百里))
UH-60J (航空救難団百里救難隊(百里))
CH-47J (航空救難団入間ヘリコプター空輸隊(入間)) ※CH-47JA仕様
T-1B (第5術科学校(小牧))
YS-11FC (飛行点検隊(入間))

F-15J (第7航空団第305飛行隊(百里))×2 ※デモスクランブル用

F-15J (第7航空団第204飛行隊(百里))×2 ※格納庫内展示、1機はコクピット公開
RF-4EJ (偵察航空隊第501飛行隊(百里)) ※格納庫内展示、コクピット公開
T-4 (第7航空団第204飛行隊(百里)) ※格納庫内展示

RF-4E/EJ (偵察航空隊第501飛行隊(百里)) ※南側エプロンに駐機、一部は展示飛行に参加
F-15J/DJ (第7航空団第204飛行隊(百里)) ※南側エプロンに駐機
F-15J/DJ (第7航空団第305飛行隊(百里)) ※南側エプロンに駐機
U-125A (航空救難団百里救難隊(百里)) ※南側エプロンに駐機
UH-60J (航空救難団百里救難隊(百里)) ※南側エプロンに駐機

【海上自衛隊】
P-3C (第4航空群第6航空隊(厚木))
SH-60J (第21航空群第101航空隊(館山)) ※陸上型

【民間】
ピッツS-2C(エアロック) ※格納庫内展示


 あまりの寒さに耐えかねて(爆)、飛行展示が終わったら格納庫内に店を出していた売店をちょっと冷やかしたあとすぐに帰途についた。空自の航空祭でお昼過ぎに帰ってしまったのは初めてである。1300過ぎではさすがに駐車場の出口渋滞もなく、途中の道もすいすい走って東関道に乗ったまではよかったが、首都高湾岸線で浦安付近を先頭のきつい渋滞にハマり、帰宅したのは1630頃。なんだか徒労感と不完全燃焼感が残った今年の百里であった。ちなみに使ったフィルム5本は半分が飛行展示を撮ったものだったが、特にRF-4EJ量産改修型(通称“黒ファントム”)はこの天候のせいで文字通り真っ黒に写っていた。(^◇^;)


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