2004年百里基地航空祭(2004年9月26日)

2004年百里基地航空祭パンフレット  去年は台風に直撃された航空自衛隊百里基地航空祭だったが、今年の百里はちょっと違う。何しろアメリカ空軍アクロバット飛行チーム『サンダーバーズ』が来るのである。これは気合いが入らないワケがない。ところがそのせいで駐車場は抽選で当たった駐車券を持った人しか駐められない。もちろん応募したが見事にスカ(爆)。結局@nif模型フォーラムのPAISUKE兄ィのクルマに同乗させていただくこととなった。あとの心配事は天気のみ。木曜日までの週間天気予報では日曜日は「晴れ」となっていたのに、金曜日になったら手のひらを返したように「曇り時々雨」。('。`)ソンナァ それでもサンダーバーズが来るとなったら行かずばなるまい。9月26日0500、小雨降る宮前平駅前でPAISUKE兄ィと待ち合わせていざ出陣!("`o')/

 東名→首都高→常磐道と走って千代田石岡ICを降りたのが0610ごろ。料金所の先はすでに渋滞。国道6号で石岡市街を抜けて国道355号に入ったらちょいと流れて、小川町の「おかめ納豆」工場まで約1時間。左折して県道8号に入ったところで、直進して西側駐車場に向かうクルマが渋滞してて動かない。基地東側の与沢門側の駐車場に向かう我々は次の信号で右折、常陸小川駅で客を拾ったシャトルバスの後について県道8号を東へ向かう。が1kmほど走ったトコロで渋滞してピクリとも動かなくなってしまったのである。

 『どうせこの天気だし、バーズもブルーも飛ばないよな〜』とこの時点ではまだまだ余裕があった我々も、5m10mと進んでは止まる渋滞が2時間も続けばさすがに焦りの色が出てくるのである。しかも時間が0900を過ぎ、基地に近づくにつれ爆音が聞こえてくるではないか。『うぉ〜、雨なのに飛んでる〜!!』とクルマの中で悶絶する我々をよそに車列は一向に進まない。前を行くシャトルバスの乗客もシビレを切らして、途中でどんどん下車して歩き出している。3kmほどを進むのに2時間半もかかって1000ごろ、ようやく県道339号と交差する上与沢交差点までたどり着くと、渋滞の原因が判明した。そこを左折して西側駐車場に向かうクルマが渋滞してて動かないのである。交差点の角にある7-11にはトイレ待ちの女性が行列を作っている。普通の一般道の渋滞ではそんなことはまず起こらないわけで、この渋滞が如何に異様だったかがお判りいただけるであらうか。

 ようやく上与沢交差点を抜けると今までの渋滞がウソのようにすぅ〜っと流れて、あとはいつも通りの田舎道。指定された駐車場までは10分程度で到着。雨対策に去年と同じくレインウェアを着込み、雨でぬかるむ駐車場を抜けてテクテク歩いて基地のエプロンに入ったのは1030頃。すでにオープニングフライトは終了、飛んでいたイーグルやファントムがまさに着陸し終わったところであった(泣)。こんなに遅くなったのは初めてであるよ。ヽ(`Д´)ノウワァァン!!


 ということで、やっとのことで航空祭。地上展示機としては17機種35機(サンダーバーズ8機とブルーインパルス7機、格納庫内展示4機とエアロック含む)が展示された。今年はなんと陸自機と海自機ナシ、米軍機はサンダーバーズ以外展示されたのはナシ。昨年に輪を掛けた寂しさよ。しかも期待していた空自50周年記念塗装機は地元の3機以外全くナシ!オーマイガー!40周年記念だった10年前の百里はスペマー大集合で欣喜雀躍、狂喜乱舞したものだったがのぉ・・・。_| ̄|○

 格納庫内展示は例年通り。第204飛行隊はここにスペマー機を使うか(怒)。エアロックのピッツも格納庫内に物販のテントと並んで置かれていた。またエプロン南側と地上展示機の後方には、展示飛行用(朝イチのローパスのみ、地上ではVADSが模擬射撃もやってたらしい・・・音だけ聞こえた(泣))の第501飛行隊のRF-4E/EJや第204/305飛行隊のF-15J/DJ、百里救難隊のUH-60JとU-125Aが並んでいた(U-125Aは飛ばなかったが)。

 格納庫内の航空機用エンジンパイロットの個人装具などの展示や、兵装展示のF-15Jの脇に置かれた兵装類、コクピット公開のRF-4EJの脇に並べられていた偵察ポッドも例年通り。エプロンに展示された第3高射隊のペトリオットシステムや移動管制隊の移動式管制塔、第401基地防空隊の81式短距離地対空誘導弾(短SAM)やスティンガー、20mm対空機関砲(VADS-1)といった装備や支援車両などは写真を取り忘れた(爆)。


 今回のワタシ的メダマは、やはりなんといっても10年振りのサンダーバーズである。例え飛ばなくても(泣)。1〜6番機に加え予備機が単座、複座それぞれ1機づつの計8機でエプロンに並んでいた。ブルーインパルスと並んで展示されるのは今日と10月3日の浜松基地航空祭だけなので、この天候が実に恨めしい。一度空自の燃料補給車が3番機に横付けされてホースが繋がれたりもしたのだが、結局1500過ぎにお帰りになるまでピクリとも動かなかった。_| ̄|○
 一方ブルーインパルスのほうは、実はワタシは6機編成が復活してから一度もアクロを見ていない。次にワタシが出撃する予定にしている11月3日の入間基地航空祭では、ぜひ青空の下での演技を期待するものである。


 それに匹敵するくらいのメダマは、今年限定の航空自衛隊創設50周年記念塗装機。それなのに、嗚呼それなのに、何故に地元機しかいないのであらうか(泣)。しかも第204飛行隊のF-15Jなんて格納庫内でコクピット公開に供されているので撮りづらいったらない。一方第305飛行隊のF-15Jは朝イチで飛んだらしい。一緒に展示されていた胴体下の600gal.タンクのパイロンに百里基地のURLが書かれているが、確かにこんなトコに書いたらこうやって機体から外して展示しないと見てもらえないだらう。あと1機、第501飛行隊のRF-4Eは横田でじっくり見たのでスルーさせていただいた(笑)。


 地上展示された第12飛行教育団のT-7はワタシ的にお初。ディテール写真撮りまくり、と言いたいところだが、どうせハセガワもフジミもキット化なんてしやしないだらうし、こんな天気ぢゃあまり撮る気にもならないし、静浜に配備されれば珍しくもなくなるんだらうし、であまり撮らず。そういや静浜といえばT-3が来てなかったな。


 地上展示された第3飛行隊のF-2Aは主翼下にASM-2×4。ようやく搭載状態が見られた。まぁそれだけなのであるが。(^◇^;)


 地上展示された第305飛行隊のT-4の、機首のピトー管には照る照る坊主が下がっていた。第305飛行隊のベースオペレーション前にも巨大な照る照る坊主が下がっていたのだが、結局効果はなかったのだった。。・゚・(ノД`)・゚・。


 格納庫内で兵装展示をしていた第305飛行隊のF-15Jは、機首に“305SQ”と書かれていた。はてそんな機番あったかしらん? と思ってよくよく見ると、元々の機番“905”の一部を隠して“305”に見せていたのだった。


 飛行展示を行った(らしい(爆))第501飛行隊のRF-4E/EJは昨年同様観客から見える全機が機首にシャークマウス入り。さらに今年はインテークベーンに1機に一文字づつ『孝・礼・信・忠・勇・優・仁・義・烈』などの文字が入っていた。戦競塗装などでよく使われる、「南総里見八犬伝」でお馴染みの八文字『仁義礼智忠信孝悌』とは微妙に違うのだがどんな意味があるのだらう。


 サンダーバーズの支援で飛来したアメリカ空軍のC-130 2機。うち1機はお馴染み横田の“YJ”(第374空輸航空団第36空輸飛行隊)のC-130Eだったが、もう1機はなんと“HH”。ハワイ州兵空軍第154航空団第204空輸飛行隊のC-130Hがわざわざやって来たのだ。もちろんワタシ的にお初である。駐機しているのに気付いた時は遙か彼方の撮影しにくい場所にいたのだが、程なくして離陸してくれたので美味しくいただくことが出来た。(^^)v


 駐車場からエプロンに向かう途中で見つけた、基地の片隅に置かれた第204/305飛行隊の3機のT-4。中の1機のシリアルナンバーは『26-5680』。せっかく百里にいる#680なのだから、ぜひラダーに赤のダンダラ模様をキボンヌ。
 隣には用廃のT-33A。タービンラインとレスキューアロー以外ほぼ全てのマーキングが消されているのだが、垂直尾翼の消し跡が航空総隊司令部飛行隊の部隊マークの形になっている。T-33Aが強制退役するきっかけとなった1999年11月の事故の時に百里に来ていて、結局入間に戻ることができないまま百里でリタイヤした機体があったのだが、コレがそれなのである。


 飛行展示は、なにしろ基地に到着した時間が時間だったのでほとんど見られず(号泣)。我々が着いてから百里救難隊のUH-60Jが救難展示と機動飛行をやったが、悪天候のためエアロックのアクロは1430過ぎにずれ込み、ブルーインパルスと肝心のサンダーバーズはキャンセルと相成ったのであった。ヽ(`Д´)ノウワァァン!!


【地上展示機と所属部隊一覧】

【航空自衛隊】
F-15J (第7航空団第204飛行隊(百里))
F-15J (第7航空団第305飛行隊(百里))  ※航空自衛隊創設50周年記念塗装機
T-4 (第7航空団第305飛行隊(百里))
RF-4E (偵察航空隊第501飛行隊(百里))  ※航空自衛隊創設50周年記念塗装機
U-125A (航空救難団百里救難隊(百里))
UH-60J (航空救難団百里救難隊(百里))
F-2A (第3航空団第3飛行隊(三沢))
F-1 (第8航空団第6飛行隊(築城))
T-4 (第4航空団第11飛行隊“ブルーインパルス”(松島))
F-4EJ改 (第83航空隊第302飛行隊(那覇))
C-130H (第1輸送航空隊第401飛行隊(小牧))
C-1 (第2輸送航空隊第402飛行隊(入間))
T-400 (第3輸送航空隊第41教育飛行隊(美保))
T-7 (第12飛行教育団(防府北))
U-4 (航空総隊司令部飛行隊(入間))
CH-47J (航空救難団入間ヘリコプター空輸隊(入間))

F-15J (第7航空団第204飛行隊(百里))
        ※格納庫内展示、航空自衛隊創設50周年記念塗装機、コクピット公開
F-15J (第7航空団第305飛行隊(百里)) ※格納庫内展示、兵装展示
RF-4EJ (偵察航空隊第501飛行隊(百里)) ※格納庫内展示、コクピット公開
T-4 (第7航空団第305飛行隊(百里)) ※格納庫内展示

F-15J/DJ (第7航空団第204飛行隊(百里)) ※地上展示機後方に駐機
F-15J/DJ (第7航空団第305飛行隊(百里)) ※南側エプロン及び地上展示機後方に駐機
RF-4E/EJ (偵察航空隊第501飛行隊(百里)) ※南側エプロンに駐機
U-125A (航空救難団百里救難隊(百里)) ※南側エプロンに駐機
UH-60J (航空救難団百里救難隊(百里)) ※南側エプロンに駐機、救難展示を実施
C-1 (第2輸送航空隊第402飛行隊(入間))
        ※滑走路南端付近に駐機、ブルーインパルスの支援で飛来(たぶん)

【アメリカ空軍】
F-16C-32 (第57航空団展示飛行隊“サンダーバーズ”(ネリス))

【民間】
ピッツS-2C(エアロック) ※格納庫内展示、展示飛行も実施


 もうなーんも飛ばないと諦めのついた1330頃、「ブルーインパルスは1400頃、サンダーバーズは1500頃帰投」というアナウンスを背にエプロンを後にする。駐車場に向かいだしてすぐ、エプロン南端を見渡せるトコロまで来るとブルーの皆さんが転がってきたのが見えた。すでに一眼レフはカメラバッグに仕舞い込んでしまったのでデジカメで撮影。ブルーインパルスは3機+2機+2機のフォーメーションで上がり、それぞれが上空をスモークを引きながら1回パスして松島へとお帰りになった。

 駐車場に着くと、お帰りのためエンジンを回し始めたサンダーバーズの爆音とともに、エアロックのナレーションが風に乗って聞こえてきた。デジカメ片手に滑走路南端の脇まで移動。そんな位置なので、せっかく飛んでくれたロック岩崎のピッツを間近で見られるのはプロシジャーターンの時だけ(笑)。しかもカメラがデジカメなので写真は撮れなかったに等しいのであった(爆)。

 そうこうするうちにサンダーバーズの帰投の時間。1機づつ目の前まで転がってきたのはいいのだが、“くの字”前で誘導路ギリギリまでフェンスが迫っているのを嫌ったか、あろうことか滑走路上を転がってきたので遠いことよ。しかも2機づつペアを組んでエンドに待機したのでてっきり編隊離陸するんだろうと思ってたら、1機づつまっすぐ上がってそのまま戻ることなく三沢にお帰りになってしまった。アクロやらないとなったらもう何にもやる気ないのかな。ヽ(`Д´)ノウワァァン!!


 ということで、サンダバの皆さんを見送って駐車場を出たのが1600過ぎ。飛ばないので来場者の皆さんも早めにお帰りになったと見えて、駐車場をスイスイと出てそのまま東に向かい、途中の道もすいすい走って東関道に乗る。千葉のネズミ帝国あたりまでは渋滞知らずで、習志野PAでラーメンをすすってからPAISUKE兄ィに宮前平駅で降ろしてもらったのが1850頃であった。ということで、ある意味去年以上に不完全燃焼で終わってしまった今年の百里なのであった。ヽ(`Д´)ノウワァァン!!

 最後に、チケットを確保してワタシを百里に導いてくださったPAISUKE兄ィに厚く御礼申し上げます。m(_ _)m


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