2008年入間基地航空祭(2008年11月3日)

2008年入間基地航空祭パンフレット

 あまりの人出の多さに『人間航空祭』などと言われる入間航空祭。今年は23万人も集まったそうだ。いちばん混むときはラッシュ時の駅の階段かというくらいの込み具合になる入間など、一度行ったら2〜3年は行きたくなくなるのだが、今年は何しろ空自の航空祭に行ってないので小型ジェット機の乱舞もブルーインパルスも見ていない。ということで昨年に続いての出撃となったのである。

 昨年同様、0600過ぎに家を出て東急田園都市線−JR南武線−JR武蔵野線−西武池袋線とほぼ一直線に北上するルートで、途中の秋津駅前のコンビニに寄り道しておにぎりを仕入れて現地着は0740ごろ。早すぎなのは判っているのだが、何しろ人出がスゴイしそのせいで脚立も持ち込めないので(持ってくる人は相変わらずたくさんいるのだが(-_-;))、早く行かないと地上展示機がマトモに撮れないのだから仕方がない。ただ今年は去年の教訓を取り入れて、アウトドア用の折り畳み椅子を持っていったので、立ったままで1時間以上待つなどということをしないで済んだ。これは会場でも休憩するときに役立つ良いモノである。(*´∀`*)


 地上展示は18機種19機(機内・コクピット公開4機を含む)に加えて格納庫内展示が2機、それにブルーインパルスが7機(展示飛行は6機)。今年は燃料費高騰の影響か、空自機以外は海自と米海兵隊から1機づつ来たのみで、去年より地上展示機も飛行展示機も減ってしまったのが残念。飛行展示は一日じゅう曇り空で映えないことこの上ない。前日も翌日も晴れたってのにのにのに。orz

 あと、今年は入間基地開庁50周年ということで、会場内で入間基地歴史パネル展をやっていたのだが、うっかり見損ねてしまった。残念。(´・ω・`)


 というわけで、今年のメダマは地元・第2輸送航空隊の創設50年を言祝いで登場したスペシャルマーキング機。当初はこんなぶっ飛んだデザインだったのだが、出来上がってみたら機体塗装をデザート迷彩風にして(通常の迷彩色の緑を黄土色に、下面のガルグレーをライトブルーに変更)、白いエンジンポッドに記念の文字を入れるという常識的なものになった(笑)。50周年といえば同じく地元の飛行点検隊も創設50周年。記念塗装機は作らなかったようだが所属全機に記念ステッカーが貼られていた。


 さらに50周年といえば今年は航空救難団も創設50周年なので、地元の入間ヘリ空輸隊所属のCH-47Jとゲストで来た百里救難隊所属のU-125Aも記念塗装機。ノーマル塗装のUH-60JKV-107IIA-5にも記念ステッカーが貼られていた。また美保基地の第41教育飛行隊所属のT-400も、尾翼に『ゲゲゲの鬼太郎』を描いた美保基地開庁50周年記念塗装機、さらに静浜基地の第11飛行教育団所属のT-7も静浜基地開庁50周年記念塗装機であった。T-400は空自機に初めて公式にマンガのキャラクターが描かれた(非公式なら前例がある)ということもあって見てみたかったので(鬼太郎自体にはそんなに興味はないが(笑))有り難かったが、T-7のほうは1ヶ月前の木更津航空祭でじっくり見たので、今回はさらりと流してしまった。(^^;;


 記念塗装機はまだ続く。三沢基地の第8飛行隊所属のF-4EJ改は、第8飛行隊F-4運用終了記念塗装機、通称『黒ファントム』である。実を言うと今年はこれ目当てで入間に来たようなモンなのである(笑)。


 KV-107IIA-5は浜松救難隊所属の最後の1機。今年度じゅうには退役するということなのでもう見納めであらう。記念塗装とかしてくれるとウレシイのであるが、10月22日にラストフライトを実施したMU-2Aもノーマル塗装のままだったので望み薄だらうな。


 小牧基地第401飛行隊所属のC-130Hを間近で見たのは久しぶり。しかもイラク派遣仕様の“青ハーク”である。実はワタシ、青ハークを見たのは初めてなのであった。ここで見られるとは。(^^)


 格納庫内にはT-4が2機。手前の機体は機体じゅうの点検パネルが開けられて臓物をさらけ出しており、奥の機体はジャッキアップされ動翼の動きや脚の出し入れをデモっていた。去年と置かれている場所が逆である(笑)。またその脇には入間基地に所属する機体のエンジンパイロットの装備品、さらに災害救助時に使用するツール類などが展示されていた。


 飛行展示は次の通り。

 ●航空総隊司令部飛行隊のU-4とT-4×2機によるオープニングフライト
 ●飛行点検隊のYS-11FCとU-125による飛行点検業務シミュレーション飛行
 ●航空総隊司令部飛行隊のT-4×5機による編隊&機動飛行
 ●第402飛行隊のC-1×3機とU-4による編隊&機動飛行と空挺降下
 ●百里救難隊のU-125AとUH-60J、入間ヘリ空輸隊のCH-47Jによる災害救助展示と機動飛行
 ●ブルーインパルス

 燃料費高騰のせいなのだらう、去年より飛行する機数が減っており、C-1のフライトなどたった3機と寂しい限り。昔は9機編隊で『入間インパルス』と呼ばれるくらいハデに飛び回り、フライト前後に9機が連なってタキシングする様子など、蒸気機関車が複数連結されて運転される様になぞらえて『C-1の重連』と呼ばれたものであったが・・・。orz
 救難隊による展示は今年は内容が変わって災害救助になっていた。地震などの災害により大規模な火災が発生したとの想定で、U-125Aの偵察飛行で火災発生場所を特定(機首下面のFLIRも出していた)、CH-47Jが吊り下げたバケツから放水して鎮火し、火災による怪我人をUH-60Jが吊り上げて救出するという内容であった。従来のSAR(捜索救難)よりも、より一般人にアピールできるものであらう。とはいえ、ワタシ的には1ヶ月の間に4回もチヌークのバケツシャワーを見るとは思わなかった。(^◇^;)
 ブルーインパルスは、曇り空ではあったものの雲底が高かったお陰で第1区分での演技。全天が白い雲で覆われた元での演技では白いスモークが映えないことよ。「レターエイト」や「バーティカルキューバンエイト」などソロ機だけのスモークを見せる演技ではすぐに雲に紛れてしまい、課目終了までに最初のスモークが見えなくなって全体像が判りにくくなってしまったのが残念であった。


 ブルーの演技が終わると会場を埋め尽くした観客が一斉に帰り始めるので、ようやくロープ際まで出られるのである。ここで帰投する展示機を見送るのがお約束。てことで、自分がいた位置から撮影できた帰投する展示機はこちら。バートルが飛ぶ姿もこれで見納めなんだらうなぁ(涙)。F-15J、F-4EJ改、F-2Bは当日は帰投せず、最後にブルーインパルスの帰投を見届けてお開きとなった。


《地上展示機一覧》

【航空自衛隊】
C-1(第2輸送航空隊第402飛行隊(入間))
 ※第2輸送航空隊創設50周年記念塗装機、機内公開
CH-47J(航空救難団入間ヘリコプター空輸隊(入間))
 ※航空救難団創設50周年記念塗装機、機内公開
T-4(航空総隊司令部飛行隊(入間))
T-4(航空総隊司令部飛行隊(入間)) ※コクピット公開
T-4(航空総隊司令部飛行隊(入間)) ※格納庫内展示
U-4(航空総隊司令部飛行隊(入間))
U-125(飛行点検隊(入間))
YS-11FC(飛行点検隊(入間))
パトリオットPAC-3 (第1高射群第4高射隊(入間))
移動式防空レーダー、炊事車等の車両
 (中部航空警戒管制団第2移動警戒隊(入間))

F-4EJ改(第3航空団第8飛行隊(三沢)) ※第8飛行隊F-4運用終了記念塗装機
T-4(第4航空団第11飛行隊“ブルーインパルス”(松島)) ※飛行展示実施
F-2B(第4航空団第21飛行隊(松島))
F-15J (第6航空団第303飛行隊(小松)) ※コクピット公開
C-130H (第1輸送航空隊第401飛行隊(小牧)) ※青ハーク
E-2C(警戒航空隊飛行警戒監視隊(三沢))
T-400(第3輸送航空隊第41教育飛行隊(美保)) ※美保基地開庁50周年記念塗装機
KV-107IIA-5(航空救難団浜松救難隊(浜松))
U-125A(航空救難団百里救難隊(百里))
 ※航空救難団創設50周年記念塗装機、飛行展示実施
UH-60J(航空救難団百里救難隊(百里)) ※飛行展示実施
T-7(第11飛行教育団(静浜)) ※静浜基地開庁50周年記念塗装機

【海上自衛隊】
P-3C(第4航空群第3航空隊(厚木))

【アメリカ海兵隊】
UC-12F(MCAS岩国ベースフライト(MCAS岩国))

《展示機以外》
C-1(第2輸送航空隊第402飛行隊(入間))
U-4(第2輸送航空隊第402飛行隊(入間))
T-4(航空総隊司令部飛行隊(入間))
U-4(航空総隊司令部飛行隊(入間))
YS-11EA(航空総隊司令部飛行隊(入間))
YS-11FC(飛行点検隊(入間))

●オマケ写真その1その2その3


 入場してすぐC-1の記念塗装機を撮っている時、警備のために立っている隊員に向かって「写真を撮るのでどいてくださーい」と呼びかけるマニアっぽい男二人連れ。隊員が「すいません、そういうわけにはいかないのです」と断ると「あいつ使えねーなー」などとぼやいているので、思わず「アンタたちそういう無茶を言うもんじゃない!」と一喝してしまった。そういう一般人の要請に対し、その場でしゃがんでくれたりする隊員もたまにはいるが、何しろ彼ら隊員はそこにいることが業務なのだからその場から離れるわけにはいかないというのに。ったく、マニアの風上にも置けないヤツらである。プンプン。(`、´メ)


 ブルーの帰投を見届けて1600過ぎにエプロンを後にする。西武鉄道の客さばきの巧さはさすがのもので、ラッシュ時並みの群衆(しかも平日のラッシュ時にはほとんどいない幼児連れや大荷物を持った人なども多数いるのに)を遅滞なく捌いてくれるので電車にもすぐに乗れるのである。往路とは逆の行程を辿り、途中溝ノ口で寄り道をして1830ごろ帰宅。これで今年のワタシ的航空祭予定はすべて終了なのであった。(^o^)


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