NAF厚木オープンハウス“WINGS2000”(2000年7月1日)

NAF厚木オープンハウス“WINGS2000”パンフレット  昨年は秋に開催されたアメリカ海軍厚木基地オープンハウスであるが、“WINGS2000”となった今年は7月1日(土)と2日(日)の開催となった。私は1日に行ってきたのであるが、梅雨の最中だというのにキレイに晴れ上がり(日頃の行いがいいとこういう時に・・・(^o^))真夏を思わせるキビシイ日差しが照りつけて腕も顔も真っ赤っか。夏の航空祭には日焼け止めが必須であることを痛感させられた一日であった。(^_^;)


 地上展示機は41機種47機(うち4機は飛行展示も実施)で、去年よりちょびっとだけ増えた。展示方法も、H-60系やP-3系を横一線に並べたり、例年通り中央に集めたCAG機の間隔を少し離したり、ちょびっとだけ工夫が見られたようである(笑)。ただしメダマといえるようなのはMH-53Jくらいで、内容的にはちょっと薄かったかな? あと陸自の参加はなぜかなし。
 飛行展示は、今年も午前中は民間機によるアクロや海自のP-3C、UH-60Jなど静かめな機体を飛ばし、CVW-5の飛行は午後からというパターン。私は持っていったフィルム5本中4本を地上展示機の撮影に使い、フライトは昨年同様なるべく直に見るようにした。


 地上展示のメダマ、今年は韓国駐留アメリカ空軍353SOG/31SOSのMH-53J“Pave Low III”であらうか。嘉手納以外では昨年の横田で公開されているとはいえ厚木はお初、しかも機内公開まで! もっともそのせいで常に周囲を人が取り巻いている状態になってしまい撮影のしにくいこと。それでも機首右側に小さく描かれたノーズアートは見逃さなかった。(^_^)v


 CVW-5の各飛行隊はどこもハデハデマーキングのCAG機を展示。VF-154(F-14A)は新塗装で、尾翼に描かれた盾を持ったナイト(騎士)が動きのあるものになっていた。VFA-27(F/A-18C)は黒い胴体上面はそのままに「NF」レターを黄色いアウトラインのものに変更。VFA-192(F/A-18C)は、去年は尾翼になかった部隊名やテールレターが今年はしっかり書かれていた。VAQ-136(EA-6B)の去年は未完成だった機首のパンサーは、航空雑誌に載っていた通り今年はちゃんと完成品。HS-14(SH-60F)は、機体が変わったのかワシの塗りがかなり小さくなったような。VFA-195(F/A-18C)VAW-115(E-2C)VS-21(S-3B)は去年とほとんど変わらないようである。S-3Bが翼下に吊したバディポッドに描かれたJOMOのマークもそのまま。
 なお今年はVRC-30(C-2A)の展示はなかったものの、陸軍のパラシュートチーム“ゴールデンナイツ”のメンバーを乗せて2回フライトを行った。尾翼の旭日旗模様は健在だったが、ランウェイの向こう側に置かれていた2機もやはり旭日旗塗りだったので、これは特に特別塗装というわけではないようである。また、デモフライトに参加したHS-14のHH-60Hは、機首にFLIRとレーザー・ディジグネータを組み合わせたターレットを装備したRDK改修機であった。来年は展示して欲しいな〜。(^Q^)


 VFA-27のF/A-18Cのイモ番機が1機、前にいろんな兵器(の模擬弾)を並べて展示されていた。毎度おなじみのAIM-120(フィンが外されていたためサブタイプは不明)やAGM-88 HARM、ADM-141 TALD(戦術空中発射デコイ)、AGM-84H SLAM-ER(射程延長型スタンドオフ対地攻撃ミサイル。日本初展示らしいです。会場でお会いした航空ジャーナリストの石川潤一さんに教えていただきました。ありがとうございます)、GBU-24ペイブウェイIIIレーザー誘導爆弾、さらに最新鋭のAGM-154 JSOWなどに混じって、F-14にしか積めないハズのAIM-54Cがあったのはご愛敬。(^_^;)


 アメリカ海兵隊のホーネットは、岩国基地のMAG-12にローテーション展開しているVMFA-212のF/A-18Cと、VMFA(AW)-225のF/A-18Dがそれぞれ2機づつ展示されていた。でもどちらもイモ番機で色つきの隊長機がなかったのは残念。F/A-18DのほうはBu.No.165415/165529という最新バッチの機体で、風防の前に細長い突起状のIFFアンテナ(石川潤一さん曰く「ヒゲ」(^_^;))が5本、逆V字型に並んでいたり、背中にGPSレシーバーの丸い突起があったりと、さりげなく最新装備満載であった。そうかと思えば一緒に展示されていたVMGR-152のKC-130FはBu.No.149812、つまり納入以来30年以上現役という老兵。空中給油のドローグを地上に垂らして展示されていた。


民間アクロ機の飛行展示は、レッドバロン・ジャパンのエクストラ300Lエアロックのピッツ、それにエースヘリコプタ(とナレーションでは言っていた)のロビンソンR-22×2。初めて見たR-22のフライトはまるで竹トンボ(笑)。前半は2機で正対しつつ360゚回ったりナイフエッジのようなパスをしたり。後半は世界ヘリコプター選手権での演技を再現。この選手権で優勝した(とナレーションでは言っていた)腕前を披露してくれた。ハデさもなく目立ちもしないので玄人向けの展示飛行だと思うが、風が強かった中であの小さなヘリに吊ったバケツを1m四方の台に乗せたり穴に落としたりと、実に見事な腕前であった。


 CVW-5のフライトは例年とパターンが違い、F-14とF/A-18各部隊ごとのダイヤモンド編隊がパスしていく合間に、E-2CのソロディスプレイS-3B&EA-6Bの空中給油デモ、F-14、F/A-18、HH-60Hのソロディスプレイが入り、S-3、EA-6、E-2の混成ダイヤモンド編隊がパスした後にF-14×4とF/A-18×8が3つのダイヤモンドで3角形の編隊を組んでパス、そして最後にHH-60H×2が日米両国の国旗をなびかせてパスというもの。いつもの“ダイヤモンド・オブ・ダイヤモンド”は見られず。(;_;)
 でもF-14のソロディスプレイは去年と同様タッチアンドゴーからテイクオフロールをかましてくれたので良しとす。F/A-18のソロディスプレイはVFA-195のイモ番機(写真をよく見るとすっかりジミになってしまった隊長機のようにも見える)が飛んだが、私が行かなかった日曜にはVFA-192の隊長機“幸運号”が飛んだとのこと。ちょっとクヤシイ。(T^T)


【地上展示機と所属部隊一覧】

【アメリカ海軍】
F-14A (CVW-5/VF-154[NF] CAG機)
F/A-18C (CVW-5/VFA-27[NF] CAG機)
F/A-18C (CVW-5/VFA-27[NF] [兵装展示])
F/A-18C (CVW-5/VFA-192[NF] CAG機)
F/A-18C (CVW-5/VFA-195[NF] CAG機)
EA-6B (CVW-5/VAQ-136[NF] CAG機)
E-2C (CVW-5/VAW-115[NF] CAG機)
SH-60F (CVW-5/HS-14[NF] CAG機)
S-3B (CVW-5/VS-21[NF] CAG機)
SH-60B (HSL-51[TA] 副隊長機)
UC-12F (NAF厚木ベースフライト)
P-3C (VP-4[YD])
EP-3E (VQ-1[PR])

【アメリカ海兵隊】
F/A-18C (MAG-12/VMFA-212[WD] イモ番機×2)
F/A-18D (MAG-12/VMFA(AW)-225[CE] イモ番機×2 [最新型])
KC-130F (MAG-36/VMGR-152[QD])
CT-39G (1MAW/MWHS-1)
UC-12F (MCAS岩国ベースフライト)

【アメリカ空軍】
U-2S (9RW/5RS[BB])
HH-60G (18WG/33ARS ?)
F-15C (18WG/67FS[ZZ] 18WG司令官機&イモ番機)
KC-135R (18WG/909ARS[ZZ])
F-16CG (51FW/36FS[OS] 7AF司令官機&イモ番機)
MH-53J“Pave Low III” (353SOG/31SOS [機内公開])
C-9A (374AW/30AS)

【アメリカ陸軍】
UC-35A (78AvBn)

【海上自衛隊】
P-3C (第4航空群第6航空隊)
UH-60J (第4航空群厚木航空基地隊)
HSS-2B (第51航空隊第513飛行隊)
SH-60J (第51航空隊第513飛行隊 [ソノブイカバーに第513飛行隊のマーク])
LC-90 (第61航空隊)
YS-11M (第61航空隊)
US-1A (第31航空群第71航空隊)
U-36A (第31航空群第81航空隊)

【航空自衛隊】
T-2後期型 (第4航空団第22飛行隊 ※見られるのもあとわずか(;_;))
F-15DJ (第6航空団第306飛行隊)
F-1 (第8航空団第6飛行隊)
RF-4EJ (偵察航空隊第501飛行隊)
E-2C (警戒航空隊第601飛行隊第1飛行班)

【民間】
エクストラ300L (レッドバロン・ジャパン)
ピッツS-2B (エアロック)
ロビンソンR-22 (エースヘリコプタ ×2)


inserted by FC2 system