2011年立川駐屯地創立記念行事
『立川防災航空祭』(2011年10月23日)

2011年立川防災航空祭パンフレット

 今年は東日本大震災での自衛隊の活動に敬意と感謝を表するべく、近隣の自衛隊の航空イベントには行ける限り行こう、という決意のもと特にメダマがありそうもない立川にも行ってきたのである。昨年同様朝7時前に家を出て約1時間、立川駅からてくてく歩いて正門へ。行列の最後尾に着くとほどなく流れだして入場。UH-1体験搭乗の抽選券は首尾良くゲトしたが、CH-47の体験滑走の搭乗券は配布場所までに展示されてた車両などを見ているうちに配布が終わってしまった。アレには前に乗ってるし、まぁいいか。


 地上展示は16機種20機(格納庫内展示含む、うち2機は飛行展示も実施)。今年は陸自の固定翼機と海自機の展示がなく、海保も不参加だったのでバラエティには乏しい内容であった。予想通りメダマといえる展示機もなく、かなり寂しい内容であったことは否めない。代わりに今年はプログラムの内容をじっくりと見たのだった。


 第12ヘリコプター隊のUH-60JAは、機首上面に航空祭を言祝ぐ文字と部隊マークが描かれていた。機番に被っているのでシールを貼り付けたものであらうが、色気に乏しい陸自機なのでこういうちょっとしたことでもウレシイのである。(^o^)


 格納庫内でお子さまコスプレの被写体になっていたOH-6Dは2機。昨年と同じ真駒内駐屯地(北海道札幌市)の第11飛行隊に加え、今年は八尾駐屯地(大阪府八尾市)の中部方面ヘリコプター隊が仲間入り(笑)。もちろん用廃機なのだが、各地で用廃になったOH-6Dを立川に集めているのだらうか。


 米陸軍のザマホーク、それ自体は珍しくもないのだが今回はESSS(機外搭載補助システム)が付いてたのが珍しい、というか久しぶりに見た。陸軍型のESSSは2箇所のパイロンが付いているのだが、内側パイロンは後端が切り落とされてキャビンの乗り降りがしやすいようになっていて、もちろんパイロンとしては使えなくなっている。久しぶりに見て初めて気がついた。


 飛行機以外の展示で目を引いたものをいくつか。まず陸自の野外入浴セット2型。災害救助のニュースでよく見るアレであるが、実際に見たのは初めてである。思ったよりも小さく見えたが、何にせよこれのお世話になる事態には陥りたくはないと思う。また、入場直後の防災装備品展示コーナーに差し掛かってすぐのところで、野外炊具1号改で缶メシを暖めて試食に供していたので頂いてみた。聞いていた通りおかずは味が濃くて美味しかった。この2種と野外洗濯セット2型で陸自の「野外生活3点セット」というわけである。(*´∀`*)
 あと、陸自の除染車(94式除染装置)や東京消防庁の屈折放水塔車など、原発事故関連の報道でお馴染みになってしまった車両も入場者の関心を引いていた。


 1000からプログラムの開始。『オープニングセレモニー』は見損ねたが、エライ人の挨拶とかだったので特に残念でもない。肝心なのはその後の『新体操演技(東京女子体育大学)』。昨年は見逃したので今年はじっくりと堪能する。美しいですなー!(*´∀`*) 艶やかな女子大生と迷彩服の陸自隊員とのミスマッチがまた面白い。編隊飛行に向かう各機が離陸すると、次の『音楽演奏(第1音楽隊)』はポップス系の音楽を何曲か。次は『編隊飛行上空通過』。脳内に「ヴァルキューレの騎行」が鳴り響いたのは言うまでもない(笑)。次の『空挺降下』は、上空高く舞い上がったUH-1Jから5名の空挺隊員が降下したのだが、高度が高すぎて飛び出したのがよく判らなかった(汗)。
 次は『ドリル展示』。木更津の時より近い位置で、今度はビデオを撮らずにじっくりと見る。統一の取れた動きが美しい。木更津の時と違って空砲は2発だった。ここで編隊飛行に参加した各機が着陸。AH-1Sは編隊が戻って全機着陸後、地上展示の1機を残してすぐに木更津に帰っていったのは昨年と同じ。『飛行展示(OH-1ほか)』では、まずこの後の『災害救助行動展示』で使用される機体が1機ずつ紹介される。最初は東京消防庁と警視庁、次に陸上自衛隊機の順で、紹介された機体が観客の前で1回転してくれるのだが、ホバリング音がうるさくてナレーションが全然聞こえない(笑)。その後でOH-1が機動飛行らしきものを行ったが、「あれ、これでお終い?」というようなあっけないもの(笑)。手放し飛行くらい見せて欲しかったなり。
 次は本日のメインイベント、「災害救助行動展示」である。シナリオは例年通り、首都直下型地震が起きたことを想定して、東京消防庁、国立災害医療センター、警視庁、陸上自衛隊が連携して、迅速なる被災者の救助や災害の鎮圧を行うという内容。ではあるが何しろ半年前にあんなことがあった後なだけに内容も迫真である。こういった訓練の成果が多くの人命を救ったのだなぁ、と改めて感じ入ったのであった。


 『パラグライダー展示』が始まってウルトラライトやパラグライダーが上空を舞う中、UH-1の体験搭乗も見事に外れたので(今年もや!ヽ(`Д´)ノウワァァン!!)、今年の立川はお終い。体験滑走や体験搭乗のために飛ぶCH-47JやUH-1Hを横目に13時過ぎには会場を後にしたのであった。


《地上展示機一覧》

【陸上自衛隊】
UH-1J(東部方面航空隊東部方面ヘリコプター隊第1飛行隊(立川))
AH-1S(東部方面航空隊第4対戦車ヘリコプター隊第1飛行隊(木更津))
 ※飛行展示後に展示
OH-1(東部方面航空隊第4対戦車ヘリコプター隊本部付隊(木更津))
 ※飛行展示後に展示
UH-60JA(第12旅団第12ヘリコプター隊第1飛行隊(北宇都宮))
CH-47J(第12旅団第12ヘリコプター隊第2飛行隊(相馬原)) ※機内公開

《格納庫内展示》
UH-1J(東部方面航空隊東部方面ヘリコプター隊第1飛行隊(立川))
 ※お子さまコスプレの被写体
OH-6D(第1師団第1飛行隊(立川)) ※航空機整備展示
OH-6D(第11旅団第11飛行隊(真駒内)) ※用廃機、お子さまコスプレの被写体
OH-6D(中部方面航空隊中部方面ヘリコプター隊(八尾))
 ※用廃機、お子さまコスプレの被写体

《展示機以外》
UH-1H(東部方面航空隊東部方面ヘリコプター隊第1飛行隊(立川))
UH-1H(東部方面航空隊東部方面ヘリコプター隊第2飛行隊(立川))
UH-1J(東部方面航空隊東部方面ヘリコプター隊第1飛行隊(立川))
UH-1J(東部方面航空隊東部方面ヘリコプター隊第2飛行隊(立川))
OH-6D(東部方面航空隊東部方面ヘリコプター隊第1飛行隊(立川))
AH-1S(東部方面航空隊第4対戦車ヘリコプター隊第1飛行隊(木更津))
AH-1S(東部方面航空隊第4対戦車ヘリコプター隊第2飛行隊(木更津))
UH-1J(第1師団第1飛行隊(立川))
OH-6D(第1師団第1飛行隊(立川))
CH-47J(第1ヘリコプター団第1輸送ヘリコプター群第105飛行隊(木更津))
CH-47J(第1ヘリコプター団第1輸送ヘリコプター群第106飛行隊(木更津))

【航空自衛隊】
UH-60J(航空救難団百里救難隊(百里))
CH-47J(LR)(航空救難団入間ヘリコプター空輸隊(入間))

【アメリカ空軍】
UH-1N(374th AW/459th AS(横田AFB)) ※2機

【アメリカ海軍】
SH-60B(HSL-51[TA]飛行隊長機(NAF厚木))

【アメリカ陸軍】
UH-60A(78Avn.Bn.(キャンプ座間))

【官公庁】
EC155B1“おおとり1号”(警視庁航空隊)
AS332L1“ひばり2号”(東京消防庁航空隊(立川))

《展示機以外》
ベル206L-3“はやぶさ2号”(警視庁航空隊(立川)) ※飛行展示実施
ベル412“おおとり4号”(警視庁航空隊(立川)) ※飛行展示実施
ベル412“おおとり5号”(警視庁航空隊(立川))
AS332L1“はくちょう6号”(東京消防庁航空隊(立川)) ※飛行展示実施
AS365N3“つばめ5号”(東京消防庁航空隊(立川)) ※飛行展示実施

【その他民間】
ムーニーM20J(個人オーナー)
ソカタTB-10トバゴ(個人オーナー)
セスナ172F(横田飛行クラブ)
ウルトラライト各種(個人オーナー)

※その他目に付いた装備品の画像はこちら
※オマケ画像はこちら


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