横田AFBオープンハウス
“フレンドシップ・フェスティバル2012”(2012年8月19日)


横田AFBオープンハウス“フレンドシップ・フェスティバル2012”パンフレット  今年の横田は8月18日(土)19日(日)の2日間。今年は2年ぶりにラプたんが来たのだが、それが判明した時点では「来るのはFF印で最初に見たマーキングだし、ワタシ的にはラプたんは4回目になるし、それだけじゃなー」などとゼイタクなことを思っていたらなんとまぁ、FT印のA-10もいるというじゃないの。FT印と言えば元祖鮫口、米本土の部隊が来日して展示される機会はそうないので、これは行かねばなるまいて。
 去年に続いて土曜日は午前中家から出られない用事があったので日曜出撃になったわけだが、土曜に行った工作員(違)たちからの報告によれば展示されているF-16にはスナイパーXRポッドが吊られているとのこと。ますます行かねば。
 一方で土曜にだけU-2のフライパスとC-17のデモが予定されているという話もあって、U-2のほうは土曜昼頃の雨の中予定通り飛んだということだったので(C-17はエンジントラブルで中止)、「ぐぎぎ…ヽ(`Д´)ノ」となりながらもまだまだ真夏の暑さの日曜日、朝イチで出掛けていったわけなのだった。


 地上展示機は29機種34機で昨年並み。メダマ展示は普通に考えればラプたんということになるのだらうが、ワタシ的にはむしろ上記のようにFT印のA-10Cかもしれない(笑)。そして何より嬉しかったのは、日曜日もU-2が飛んだこと!これだけでもう大満足である。\(^o^)/


 ということで、まずはエプロンの航空機展示エリアの一番奥に展示されていたラプたん。今回来たのは嘉手納基地に展開中の 1st FW/27th EFS(Expeditionary Fighter Squadron=遠征戦闘飛行隊。本来の飛行隊名は FS だけだが、今回の嘉手納への派遣任務に際し臨時に付けられている)“Fighting Eagles”所属機が2機。2009年の初公開の時は同じFF印でも94th EFS“Hat In The Ring”所属機だったので、これはこれで良き哉。ちなみに機体は最新のブロック35なのだが、外観上は特に変わったところはないのでモデラー的にはあまり面白みはない(爆)。
 なお今回の嘉手納展開、当初来る予定だったのはハワイANG 154th WG/199th FS所属機だったそうである。もし予定通りならHH印のラプたんが拝めたのに、実に残念。(´・ω・`)


 A-10自体は見慣れた(むしろ見飽きた(爆))感があれども、馴染みのOS印ではないとなればレア感マシマシ。展示されたのは23rd WG/75th FS“Tiger Sharks”所属のA-10Cで、ジョージア州ムーディ基地からはるばる韓国・烏山基地に展開中の機体。この機体の何がいいかって、機首に描かれたシャークマウスの由来である。23rd WGのニックネームは“Flying Tigers”(テイルレター“FT”はこの頭文字)で、そのルーツは日中戦争時に機首にシャークマウス、胴体に「翼の生えた虎」(ちなみにこのイラストをデザインしたのはウォルト・ディズニー・スタジオ)を描いたP-40Cトマホークを装備して日本軍と戦ったアメリカ義勇空軍(1st American Volunteer Group=AVG)“The Flying Tigers”なのである。航空団のクレストにもその伝統を受け継ぎ「翼の生えた虎」があしらわれている。ということで、米軍機におけるシャークマウスの元祖をじっくりと堪能したのであった。(*´∀`*)


 今年もF-16は4機。韓国・烏山基地の51st FW/36th FSのF-16CGブロック40が2機(90-0775/89-2130)と、三沢基地の35th FWから13th FS(94-0038)と14th FS(90-0802)のF-16CMブロック50が1機づつである。このうち36th FSの2機と14th FSの機体はインテーク右側面にAN/AAQ-33スナイパーXR 先進目標指示ポッドを吊っていた。ワタシ的には機体に装着された状態で見るのは初めてである。前任のAN/AAQ-14やAN/AAQ-25、あるいは現用中のAN/AAQ-28に比べると、先端が尖っているあたりが厨二っぽくてカコイイ(笑)。また、36th FSの2機がAIM-120A/CとAIM-9Xだけの軽装だったのに対し、14th FSの機体はインテーク左右にAN/AAQ-33とAN/ASQ-213 HTS(HARM Targeting Systems)ポッドを装着し、AGM-88、AIM-9L、AIM-120Aを吊ったSEAD(Suppression of Enemy Air Defenses=敵防空網制圧)任務時の重装備(ただし胴体下面は増槽改造のバゲージポッドだったのが残念)で実に対称的。一方、13th FSの機体は翼下パイロンや翼端のAAMすら付けていないクリーン形態であった。おかげで主翼と翼端ランチャーとの位置関係を観察するのには実に好都合で、F-2Aのその部分とじっくりと見比べてみたりしたのであった。


 格納庫の一角にさりげなく展示されていた、1/10スケールのF-35Aの模型。日米のマーキングの機体が並んでいた。採用御礼ということなのかな?(^◇^;)


 2004年以来8年ぶりの展示となった18th WG/33rd RQSのHH-60G。機内解放していたのできちんとした写真など全く撮れなかったのであるが、機体を観察するうちに水平安定板が海軍型と同じということに気付いてみたり。ということで比較写真など。


毎回大口を開けているギャラクシーは、毎度お馴染み60th AMW/22nd AS所属のC-5B。なんだか機体のあちこちに小さな出っ張りが増えている。LAIRCM(Large Aircraft Infrared Countermeasure)と呼ばれるAN/AAQ-24ネメシス機上自衛装置を搭載した機体で、機首下面と後部胴体両側面にある半球状の出っ張りはネメシスの一部であるGLTA(Guardian Laser Transmitter Assembly)と呼ばれる装置。ほかにも機首側面と尾部にネメシスの一部であるAN/AAR-54パッシブ・ミサイル接近警報システムのセンサーがくっついていたりする(AN/AAR-47ミサイル接近警報システムのセンサーは従来からある)。ほぼ同じものは36ASのC-130Hにも装備されているのであるが、なにしろギャラクシーは巨大なのでひとつひとつの出っ張りがものすごく小さく見えるのである(笑)。《「白石の航空機写真」さんを参考にさせていただきました。ありがとうございます。m(_ _)m》
 それはそうと、このC-5Bのクルーチーフは原始人のようである(笑)。


 C-17Aもお馴染みハワイANG 15th WG/535th AS所属機。展示された“SPIRIT OF "Go for Broke"”は2009年に行ったヒッカム基地オープンハウスで展示されたのと同じ機体であるが、ニックネームを書き直したのか白シャドーが無くなっていた。機首上面のハッチを開けて米空軍旗、星条旗、ハワイ州旗を立てていたが、ハワイ州旗はそうと知らなければ「なぜ英連邦の旗が!?」と思ってしまうデザインなのである(笑)。


 今年は空自機も多彩。第8飛行隊のF-2Aは一見するとなんの変哲もなさそうだが、よく見ると#530なのに背中にGPSアンテナのレシーバーが付いている。これが生産段階から搭載されたのは#544以降なので、後の改修で搭載されたようだ。J/AAQ-2外装型赤外線前方監視装置の運用能力が付与されたかどうかは聞きそびれた。残念。


 飛行警戒管制隊のE-767も一見するとなんの変哲もなさそうだが、搭載されているレーダーシステムの改修が完了したことを示す『E-767改 RSIP 2011-2012』と書かれたパッチが、クルーの左肩で燦然と輝いていた。


 今年はやってきた第501飛行隊のRF-4E。一見するとなんの変哲もなさそうだが、やはり機体そのものは特に変わった所はない(爆)。駄菓子菓子、生きているファントムというだけで有り難いじゃなイカ。機体の前に用廃になったRF-4EJの前脚カバーにステッカーアートを貼った物を展示していたが、それが逆になんか寂しさを感じさせたりもして。(´・ω・`)


 海自のP-3Cは第3航空隊所属機。今どき珍しいアップデートII仕様(つまり無改修)だそうだ。機首下面のFLIRターレットを引き出していたのはちょっと珍しいかも。


 陸自のヘリ3機はいずれも第12ヘリコプター隊所属機。第1飛行隊のUH-60JAは機首上面に、第2飛行隊のCH-47Jは胴体上面の点検カバーに、横田基地友好祭を言祝ぐ装飾を施していた。本部付隊のOH-6Dに部隊マークが描かれていなかったのは残念。


 フライトのほうは、最初に地元のUH-1Nが飛んだ時点では例年通りだろなーと思っていたのだが、場内アナウンスをよく聞くとU-2が云々言っている。まさか!?と思っていたらホントにキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!! 韓国・烏山基地に駐留する9th RW/5th RS所属のU-2S(しかも9th OG司令官機塗装!)が、はるばる烏山から飛来して2回パスしてくれたのである。前日に飛んだと聞いて悔し涙にくれたものであったが(大袈裟だろ)、真っ青な夏空のもとで飛ぶのを見られたのでもう言うことナシ!\(^o^)/\(^o^)/
 なお、その後地元のC-130Hが2機飛んだのだが、その時間まで会場に残っている気力がなくなったので(爆)、帰りの拝島駅のホームでその2機を拝んだのであった。(^。^;)


 エプロン地区のクルマの展示は、台数こそ例年以上だったが一昨年のような美味しい光景には出会えなかった。もうやってくれないのかな。(´・ω・`)


【地上展示機と所属部隊一覧】

【アメリカ空軍】
C-130H(374th AW/36th AS[YJ](Yokota AFB))
C-12J(374th AW/459th AS (Yokota AFB))
UH-1N(374th AW/459th AS (Yokota AFB))
F-22A(1st FW/27th EFS[FF](Kadena AFB via.Langley AFB, VA)) ※2機
C-17A(15th WG/535th AS[HH](Hickam AFB, HI))
HH-60G(18th WG/33rd RQS[ZZ] (Kadena AFB))
F-15C(18th WG/44th FS[ZZ](Kadena AFB)) ※2機
A-10C(23rd WG/75th FS[FT](Osan AFB, Korea via.Moody AFB, GA))
F-16CM(35th FW/13th FS[WW](Misawa AFB))
F-16CM(35th FW/14th FS[WW](Misawa AFB))
A-10C(51st FW/25th FS[OS](Osan AFB, Korea)) ※51st OG司令官機
F-16CG(51st FW/36th FS[OS](Osan AFB, Korea)) ※2機
C-5B(60th AMW/22nd AS(Travis AFB, CA))

【アメリカ海兵隊】
F/A-18D(MAG-12/VMFA-225[CE](MCAS Iwakuni))
UC-12W(H&HS Iwakuni (MCAS Iwakuni))

【アメリカ陸軍】
UH-60A(78AvBn (Camp Zama))

【航空自衛隊】
F-2A(第3航空団第8飛行隊 (三沢))
F-15J(第7航空団第305飛行隊 (百里))
RF-4E(偵察航空隊第501飛行隊 (百里))
E-767(警戒航空隊飛行警戒管制隊 (浜松))
T-4(航空総隊司令部飛行隊 (入間))
C-130H(第1輸送航空隊第401飛行隊 (小牧))
C-1(第2輸送航空隊第402飛行隊 (入間))

【海上自衛隊】
P-3C(第4航空群第3航空隊 (厚木))
SH-60J(第51航空隊第513飛行隊 (厚木))
LC-90(第61航空隊 (厚木))

【陸上自衛隊】
UH-60JA(第12旅団第12ヘリコプター隊第1飛行隊 (北宇都宮))
CH-47J(第12旅団第12ヘリコプター隊第2飛行隊 (相馬原))
OH-6D(第12旅団第12ヘリコプター隊本部付隊 (相馬原))

【民間】
セスナ172F(横田飛行クラブ) ※いわゆる「ねぶた号」
セスナ172M(横田飛行クラブ) ※いわゆる「琉球号」
富士FA200-160A(AOPA-JAPAN via. NPO法人スーパーウィングス)
セスナ172N(AOPA-JAPAN via. (株)ノアタウン)

【展示機以外】
C-130H(374th AW/36th AS[YJ](Yokota AFB))
C-17A(3rd WG/517th AS[AK](Elmendorf AFB, AK))
KC-135R(100th ARW/351st ARS(Kadena AFB via.RAF Mildenhall, UK))
DC-8-62H/CF(ATI)

オマケの写真はこちらこちら


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