カーチスC-46D/ECM/AACS/FTBコマンド『天馬』
《シリアルナンバー》
C-46D | C-46D
| 51-1101/1125 61-1126/1130 71-1131/1136 | 供与機 |
91-1140,1147/1148 | 元台湾空軍機、A型はD型仕様に改修して使用 |
C-46A | 91-1137/1139,1141/1146 |
C-46ECM (EC-46D) | 91-1140,1143,1145 | 改造機 |
C-46AACS
| 51-1101,1108,1114 71-1138 91-1146 |
C-46FTB | 71-1133 |
《実機について》
原型機CW-20は与圧キャビンと双垂直尾翼を持つレシプロ双発旅客機として開発され、初飛行は1940年3月26日でした。その後アメリカ陸軍航空隊(後に空軍)が非与圧キャビン、単垂直尾翼の輸送機として改設計したC-46を採用、大戦中に3,180機が生産されました。
《自衛隊での使用状況》
航空自衛隊には1955年1月20日からC-46Dの供与が開始され、1957年までに計36機が引き渡されました。その後1959年に台湾空軍からA型9機、D型3機を購入、A型は全てD型仕様に改修して使用しました。また、3機はECM訓練機(C-46ECMあるいはEC-46D)に、5機は飛行点検機(AACS)に、1機がF-86Dの機首レドームを付けて空中試験機(FTB)に改造されています。
その後C-46Dは YS-11や C-1と交替して1977年2月15日までに退役し、AACS型、C-46ECM、FTB型も1978年3月11日までに退役しました。自衛隊での愛称は『天馬』です。
《性能諸元》
| C-46D |
全幅 | 32.94m |
全長 | 23.26m |
全高 | 6.62m |
キャビン寸法 | W2.9m×L14.63m×H2.03m |
運用重量 | 16,100kg |
最大離陸重量 | 21,773kg |
発動機 | プラット&ホイットニーR-2800-75 空冷複列星形18気筒×2 |
出力 | 2,000hp/2,800rpm(1基) |
プロペラ | カーチスエレクトリック 直径4.11m/4枚羽根 |
燃料容量 | 1,305gal(機内) |
最大速度 | 362km/h |
巡航速度 | 306km/h |
実用上昇限度 | 25,000ft |
海面上昇率 | 750ft/min |
飛行航続距離 | 2,334km(最大) |
乗員 | 2〜5名+兵員33名 |
《配備部隊》
C-46D |
(旧部隊名→)部隊名[上位組織] | 備考 |
臨時立川派遣隊→立川輸送航空隊 | 1956年11月解散 |
臨時美保派遣隊→輸送航空隊[輸送航空団] →第401飛行隊[輸送航空団] | |
木更津訓練隊[輸送航空団]→木更津派遣隊[輸送航空団] →木更津航空隊[輸送航空団]→入間航空隊[輸送航空団] →第402飛行隊[輸送航空団入間航空隊] | |
教育飛行隊[輸送航空団] | 第403飛行隊の前身 |
実験航空隊→航空実験団 | |
C-46ECM |
部隊名 | 上位組織 |
電子訓練隊 | レーダー評価隊→航空総隊司令部飛行隊 |
《部隊マーク》
第401飛行隊、第402飛行隊 |
尾翼に部隊マークは描かれませんでしたが、プロペラボスの色を第401飛行隊が赤、第402飛行隊が黄とすることで区別していました。 |
航空総隊司令部飛行隊電子訓練隊 |
編成当初はノーマーク |
制定 | 1962年9月 |
図柄 | 赤・黄・青のシェブロンに各方面隊をなぞらえカタカナの“ヒ”(飛)を表わした航空総隊司令部飛行隊のマーク |
このマークはYS-11Eに機種改編し電子戦支援隊となった現在も使用されています。 |
飛行点検隊 |
編成当初はノーマーク |
制定 | 1960年3月 |
図柄 | 「飛行点検=Flight Check」にちなんだ赤/白チェッカーの帯 ●C-46のみは主翼・水平尾翼端の上下面を蛍光オレンジで塗装し、また胴体中央部に蛍光オレンジの鋭角的なデザインのマーキングを施す |
このマークはYS-11FCに機種改編した現在も使用されています。 |
実験航空隊→航空実験団 |
実験航空隊の編成当初はノーマーク |
実験航空隊 時代 | 制定 | 1964年7月 |
図柄 | 衝撃波と人工衛星の軌道を組み合わせたデザインの青のマークに、赤で「APG」(Air Proving Group)と書かれたマーク |
航空実験団 時代 | 制定 | 不明 (1974年4月11日に航空実験団に改編) |
図柄 | 図柄はそのままで文字を「APW」(Air Proving Wing)に変更 |
《キット》
1/72 |
バロム | C-46D
| 2023年7月発売。ようやく空自型が出ました。最初は2021年9月ごろに米陸軍航空隊のC-46Aと米海兵隊のR5C-1が発売され、2022年6月に米陸軍航空隊と米空軍(ANG)のD型が出ましたが単なるデカール替えです。恐らく空自型もデカール替えでせう。 |
S&Mモデルズ | C-46D
| 2014年11月発売。下記ウイリアムズのキットに空自デカールをセットしたものです。 |
ウィリアムズ | C-46D
| 中身を見たことないのでよくわかんないんですが、組むのはかなり苦労すると聞いてます。 |
アリストクラフト | 型式不明 | 【絶版】簡易インジェクション? |
1/144 |
プラッツ | C-46D
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T-33A、F-1に続く空自機補完計画(と勝手に名付けてみるw)第3弾。パッケージには「航空自衛隊機シリーズ」と表記されてます。2013年1月にようやく出ました(笑)。完全新金型のインジェクションキットです。
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C-46ECM
| 2014年7月発売。機首レドーム等をプラパーツで追加しています。
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C-46AACS
| 2015年12月発売。ACLや各部のアンテナ類が新たにパーツ化されています。
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C-46D
| 【たぶん絶版】同社のYS-11やC-1と同様のマルチマテリアルキット、デカールはカルトグラフ製。 |
C-46AACS
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《デカール》
1/72 | バロム | キット付属 | C-46D | 航空総隊司令部飛行隊 | 所沢航空発祥記念館展示機 |
C-46AACS | 飛行点検隊 | 浜松エアーパーク展示機 |
航空総隊司令部飛行隊機は所沢航空発祥記念館の展示機で、元C-46ECMで機体各部にEC-46D時代の名残があるためキットそのままでは作れないと思われます。また飛行点検隊機は浜松エアーパーク展示機で、飛行点検隊機にするためには手を入れる必要があるかもしれません。 |
S&Mモデルズ | キット付属 | C-46D | 第402飛行隊 [輸送航空団] |
デカールには「402 TAS, JASDF Shimofusa AB 1965」と説明書きが付いていますが、1965年なら木更津航空隊時代ですし、またこの飛行隊が海上自衛隊下総航空基地に配備されていたことはないので、たまたまこの機体が下総を訪れた際に撮影された写真を参考にしたとかいうことなのでせう。 |
フライングパパス | 72M011 | C-46D | 第401飛行隊 [輸送航空団] |
72M046 | C-46AACS | 飛行点検隊 |
デカール自体はMDプリンターで印刷されたもので、赤や黄色あるいはグレーなどの中間色に網目が出ている場合がありますので、その点を承知した上で使いませう。「ホビーセンターえんどう」でのみ入手できましたが、どうもサイトを閉めてしまったようです。(´・ω・`) |
1/144 | プラッツ | キット付属 | C-46D | 輸送航空団 |
プロペラボスの色で第401飛行隊と第402飛行隊を作り分けます。 |
キット付属 | C-46ECM | 航空総隊司令部飛行隊 電子訓練隊 |
キット付属 | C-46AACS | 飛行点検隊 |
胴体のディグロウ塗装もすべてデカール化されています。 |
キット付属 (レジンキット) 【たぶん絶版】 | C-46D | 輸送航空団 |
プロペラボスの色で第401飛行隊にも第402飛行隊にもできます。 |
キット付属 (レジンキット) 【たぶん絶版】 | C-46AACS | 飛行点検隊 |
胴体のディグロウ塗装もすべてデカール化されています。 |
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