富士T-3

《シリアルナンバー》

T-3	81-5501/5510　91-5511/5522　01-5523/5536　11-5537/5548 21-5549/5550

《実機について》

　T-3はT-34Aをベースに富士重工が開発したレシプロ単発の複座初等練習機です。T-34Aから発展した海上自衛隊向け練習機KM-2と同じ、スーパーチャージャーと燃料噴射装置付きのIGSO-480エンジンと、ハーツェル製3枚羽根プロペラをT-34Aに搭載したもので、あわせて装備品も近代化が図られています。原型機であるKM-2改は1974年9月26日に初飛行、T-3量産1号機は1978年1月17日に初飛行しています。

《自衛隊での使用状況》

　T-34Aに代わって1978年3月29日から1982年3月19日までに50機が航空自衛隊に引き渡されました。その後2007年4月23日の全機退役まで、事故による損耗機は1機もありませんでした。
　2000年9月に後継機として同じ富士重工製のT-7が選定されました。2005年1月14日には第12飛行教育団でT-3の最終飛行が行われT-7への機種改編を終えました。同年4月からは第11飛行教育団もT-7への機種改編を開始し、2007年2月22日に完了しています。残った機体は飛行開発実験団に移管されましたが、同年4月23日に残った3機で最終飛行が行われ全機退役しました。

《性能諸元》

《配備部隊》

《部隊マーク》

第11飛行教育団
制定	1970年5月(T-34A時代) (1980年3月28日にT-34Aから機種改編)
図柄	静浜基地のある静岡県にちなんだ富士山を赤、富士川と｢11｣を青でデザインしたマーク ●プロペラスピンナーの色で飛行隊を区別(第1教育飛行隊が赤、第2教育飛行隊が黄)
このマークは2007年2月22日にT-7に機種改編した後も引き継がれています。

第12飛行教育団
制定	1967年5月(T-34A時代) (1981年3月27日にT-34Aから機種改編)
図柄	防府北基地のある山口県にちなんだ毛利藩の紋と翼を赤でデザインしたマーク ●プロペラスピンナーの色で飛行隊を区別(第1教育飛行隊が白、第2教育飛行隊が青)
このマークは2005年1月14日にT-7に機種改編した後も引き継がれています。

航空実験団→飛行開発実験団
航空実験団 時代	制定	1964年7月（実験航空隊時代） (1974年4月11日に航空実験団に改編）
	図柄	衝撃波と人工衛星の軌道を組み合わせたデザインの青のマークに、赤で｢APW｣(Air Proving Wing)と書かれたマーク
飛行開発 実験団時代 (現マーク)	制定	1989年3月10日 （同年3月14日に飛行開発実験団に改編）
	図柄	航空実験団のマークから｢APW｣の文字を消し、デザインが若干変更されたマーク

第1術科学校
配備当初はノーマーク
旧マーク	制定	不明(1994年頃)
	図柄	青地のエンブレムに白で｢HAMAMATSU｣の文字とF-15のシルエットと富士山を描き、エンブレムの下の赤いリボンに白で｢1st TECNNICAL SCHOOL｣と書いた、パッチと同じデザインのマーク
現マーク	制定	不明(1999年頃)
	図柄	赤フチ白の｢1｣を挟んで白で｢Tecnnical School｣の｢T｣｢S｣の文字、さらにその外側に黄色い翼（？）、バックに富士山と剣の柄（？）がデザインされたマーク

《キット》

1/48	ラクーンモデル	T-3	【絶版】レジンキット。デカールは入っていません。
1/72	ハセガワ	T-3	T-34Aの金型を改修したもので、その際にコクピット内などのモールドも追加されています。とはいえ元々が古いキットなので細部は甘いです。 【限定版キット】 ●記念塗装機［6種類］ ●トーイングトラクターのパーツ入り（デカールは通常版と同じ）

《デカール》