富士T-7

《シリアルナンバー》

T-7
26-5901/5902 36-5903/5909 46-5910/5922 56-5923/5932
66-5933/5943 76-5944/5946 86-5947/5949

《実機について》

 T-7T-3をベースに開発された国産複座初等練習機です。T-3に海上自衛隊向け練習機T-5とほぼ同じターボプロップエンジン(ロールスロイス[旧アリソン]250-B17F(定格出力450shp))を搭載、主翼端を跳ね上げ垂直尾翼を後退角付きにするなどの大幅な設計変更を加えたものです。実質的な原型機であるKM-2F(T-5原型機となったKM-2Dのキャビン(KM-2と同じ4座)をタンデム複座に改造)による飛行試験を経て、量産1号機(26-5901)は2002年6月20日に報道陣に公開され、7月9日に初飛行しました。

《自衛隊での使用状況》

 1998年7月にT-3の後継機としてT-3改が選定され、T-7という名称まで決まりましたが、富士重工の不祥事のため1999年度の1号機発注は見送られました。2000年9月に再度後継機の選定を行って再びT-3改が選定され、新初等練習機の名称で同時に発注された2機が2002年9月19日に納入され飛行開発実験団に配備されました。2003年1月24日までこの2機で実用試験を行った後、2003年3月27日に部隊使用承認が下りて正式にT-7という名称になりました。その後この2機が2003年4月に第12飛行教育団に配備され、4月3日に防府北基地に到着、第12飛行教育団は2005年1月14日に機種改編を完了しました。2005年4月からは静浜基地の第11飛行教育団にも配備が開始され、2007年2月22日に機種改編を完了しています。
 2008年9月13日に最終号機(#949)の納入式が行われ、49機全機の納入が完了しました。

 2024年11月29日、後継機としてテキストロンT-6テキサンIIが選定されたと防衛省から発表がありました。

《性能諸元》

T-7
全幅10.04m
全長8.59m
全高2.96m
最大離陸重量1,585kg
発動機ロールスロイス[旧アリソン]250-B17F
ターボプロップ×1
出力450hp
燃料容量99gal(機内)
巡航速度380km/h
乗員2名

《配備部隊》

部隊名
第11飛行教育団
第12飛行教育団
飛行開発実験団
第1術科学校
2002年9月19日に納入された2機は2003年1月まで飛行開発実験団で運用試験が行われた後、4月3日に第12飛行教育団に配備されました。第12飛行教育団は2005年1月14日、第11飛行教育団は2007年2月22日にT-3からの機種改編を完了しました。また整備教材用として第1術科学校にも配備されました。

《部隊マーク》

第11飛行教育団
制定1970年5月(T-34A時代)
図柄静浜基地のある静岡県にちなんだ富士山を赤、富士川と「11」を青でデザインしたマーク
●垂直尾翼前縁上部に描いた3本帯の色で整備分隊を区別
2005年4月の配備開始時から、T-3から引き継いだこのマークを使用しています。
第12飛行教育団
制定1967年5月(T-34A時代)
図柄防府北基地のある山口県にちなんだ毛利藩の紋と翼を赤でデザインしたマーク
2002年4月の配備開始時から、T-3から引き継いだこのマークを使用しています。
飛行開発実験団
制定1964年7月(実験航空隊時代)、1989年3月10日(飛行開発実験団改編時)
図柄衝撃波と人工衛星の軌道を組み合わせたデザインの実験航空隊〜航空実験団の青いマークから「APW」の文字を消し、デザインが若干変更された飛行開発実験団のマーク
第1術科学校
制定不明(1999年頃)
図柄赤フチ白の「1」を挟んで白で「Tecnnical School」の「T」「S」の文字、さらにその外側に黄色い翼(?)、バックに富士山と剣の柄(?)がデザインされたマーク
2004年の配備当初から使用しています。

《キット》

キット化はされていません。

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