ガルフストリームU-4

《シリアルナンバー》

U-4 75-3251/3252 85-3253 95-3254 05-3255

《実機について》

 ルーツはアメリカのグラマン社が開発したターボプロップ双発ビジネス機ガルフストリームIで、1958年8月14日に初飛行しました。その後1966年にはエンジンをターボファン双発とし機体を再設計したガルフストリームIIが登場、さらに改良したガルフストリームIII(1979年)、胴体を延長したガルフストリームIV(1985年9月11日初飛行)へと発展してきました。なおその間に、メーカーはグラマン社→グラマン・アメリカン社(1975年に民間機部門が分離)→ガルフストリーム・アメリカン社(1978年)→ガルフストリーム・エアロスペース社(1982年)となっています。

《自衛隊での使用状況》

 航空自衛隊ではB65多用途機の後継機として、1994年12月にガルフストリームIVをU-4の名称で採用し、多用途支援機として全部で9機を導入することとしました。前部胴体右側に大型カーゴドアを設置しており、その分窓の数が減っているのが外見上の特徴です。また、機内の儀装はガルフIVの中では最も地味な部類に入るのではないかと思えるくらい質素なものです。最初の2機は1997年1月に日本に到着、2月24日に引き渡され、2000年3月までに計5機が導入されました。08中期防(1996年度〜2000年度の中期防衛力整備計画)内での納入はこれで終了し、残り4機は次の13中期防(2001年度〜2005年度の中期防衛力整備計画)による2001年度以降の発注となるはずでしたが、どういうわけは発注はなされないまま調達は終了しました。

《性能諸元》

U-4
全幅23.72m
全長26.92m
全高7.58m
主翼面積88.3u
運用重量18,100kg
最大離陸重量31,620kg
発動機ロールスロイスRB183-03 Mk.610-8
ターボファン×2
推力5,500kg(1基)
燃料容量4,200gal(機内)
最大速度900km/h(10,670m)
巡航速度850km/h(13,700m)
実用上昇限度45,000ft
飛行航続距離6,500km
乗員2名+乗客19名(最大)

《配備部隊》

(旧部隊名→)部隊名上位組織
飛行開発実験団
第402飛行隊第2輸送航空隊
(航空総隊司令部飛行隊→)中部航空方面隊司令部支援飛行隊
1997年2月に1,2号機が配備された当初は飛行開発実験団で運用試験が行われ、同年7月に第402飛行隊に移管されました。その後3,4号機は航空総隊司令部飛行隊に、5号機は第402飛行隊に配備されました。

《部隊マーク》

※これらのマークは2018年ごろから描かれなくなり、2020年頃からは全機に航空自衛隊エンブレムが描かれています。
第402飛行隊
制定1988年3月1日
図柄青地に銀の鷲が赤い日本地図と稲妻の上を飛ぶ、パッチと同じデザインの第2輸送航空隊のマーク
●乗降ドア後方辺りの胴体両側面にも同じマークを貼る
航空総隊司令部飛行隊→中部航空方面隊司令部支援飛行隊
制定1962年9月
図柄赤・黄・青のシェブロンに各方面隊をなぞらえカタカナの“ヒ”(飛)を表わしたマーク
●乗降ドア後方辺りの胴体両側面に貼られていた航空総隊司令部飛行隊のエンブレムは、中空支援飛行隊になった時になくなりました。
飛行開発実験団
制定1964年7月(実験航空隊時代)、1989年3月10日(飛行開発実験団改編時)
図柄衝撃波と人工衛星の軌道を組み合わせたデザインの実験航空隊〜航空実験団の青いマークから「APW」の文字を消し、デザインが若干変更された飛行開発実験団のマーク

《キット》

1/72 RVHPU-4 2018年2月発売のチェコ製のレジンキット。前部胴体右側の大型カーゴドアはきちんとモールドが入ってます。
ウェルシュモデルガルフストリームIVウェルシュモデルはイギリス製、ブロプランはポーランド製のバキュームフォームキット。胴体カーゴドア部分に手を加える必要があります。
C-20G/H
ブロプランガルフストリームIV

《デカール》

1/72 RVHPキット付属U-4第402飛行隊[第2輸送航空隊]
中部航空方面隊司令部支援飛行隊
空自50周年のロゴマークも入っています。「航空自衛隊」の漢字はたぶん大丈夫。(^^;)
ドローデカール72-GULFSTREAM-2U-4第402飛行隊[第2輸送航空隊]
中部航空方面隊司令部支援飛行隊
ウェルシュモデル用のアメリカ製デカール。空自50周年と60周年のロゴマークも入っています。「航空自衛隊」の漢字は大丈夫そうに見えますがよくわかりません。(^^;)

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