シコルスキー
H-19C(S-55/S-55C)チカソー『はつかり』
《シリアルナンバー》
H-19C |
S-55
| 40001/40005 |
S-55C
| 40006/40031 |
《実機について》
1949年11月10日にアメリカ空軍型の原型機YH-19が初飛行したレシプロ単発ヘリコプターS-55(シコルスキー社の社内名称)は、機首にエンジンを置き延長軸でローターを回転させるというレイアウトのおかげで重心位置に余裕あるキャビンスペースを確保しています。このため汎用性が高く、空軍/陸軍(H-19)、海軍/沿岸警備隊(HO4S)、海兵隊(HRS)のアメリカ全軍で使用された初のヘリコプターとなりました。また、日本、フランス、イギリスではライセンス生産も行われ、イギリスではホワールウィンドの名称で使用しました。
《自衛隊での使用状況》
日本では陸海空3自衛隊で採用され、陸上自衛隊では1954年7月の発足直後から三菱重工のノックダウン生産機が5機と、1957年3月6日から1962年までにシコルスキー製12機、三菱重工のライセンス生産機14機、計31機のH-19Cを導入しました。ノックダウン生産機は直線テールブーム型のS-55(アメリカ陸軍のH-19C、アメリカ空軍のH-19Aに相当)で、シコルスキー製と三菱重工製のS-55CはS-55に傾斜テールブームを組み合わせたものでしたが、陸上自衛隊では型式による区別をせず全機をH-19Cとして運用しました。その後KV-107IIやHU-1Bと交替して1976年までに全機退役しています。自衛隊での愛称は『はつかり』です。
《性能諸元》
| H-19C(S-55C)
|
主回転翼 | 直径16.16m,3枚羽根 |
胴体全幅 | 3.35m |
胴体全長 | 12.6m |
全高 | 4.65m |
キャビン寸法 | W1.82m×L3.05m×H1.58m |
運用重量 | 2,250kg |
最大離陸重量 | 3,250kg |
発動機 | プラット&ホイットニーR-1340-57 空冷単列星形9気筒×1 |
出力 | 600hp/2,250rpm |
燃料容量 | 188gal(機内) |
最大速度 | 163km/h(外部搭載なし) |
巡航速度 | 137km/h |
実用上昇限度 | 10,500ft |
海面上昇率 | 700ft/min |
飛行航続距離 | 652km |
乗員 | 2名+兵員8〜10名 |
《配備部隊》
部隊名 | 備考 |
航空学校第1ヘリコプター隊[H] | 現・第1ヘリコプター団 |
各方面ヘリコプター隊 | |
具体的な配備先は資料不足のため詳細不明です。 |
《キット》
1/45 |
オーロラ | 型式不明 | 【絶版】 |
1/48 |
AMP | H-19A | 2024年9月発売のウクライナ製インジェクションキットで3Dプリンタパーツとエッチングパーツ入り。直線テールブーム型で陸上自衛隊デカール入りです。 |
レベル | H-19
| 直線テールブーム型。2017年に再販されました。 |
レベル モノグラム | H-19C | 直線テールブーム型。元レベルのキット。 |
ツクダ/ レベル | H-19C(S-55)
| 【絶版】直線テールブーム型。レベルの箱・デカール替えで、陸海空自衛隊のデカール入り。 |
1/72 |
イタレリ | UH-19A
| 2001年9月リリースの最新キットで、下記のH-19Bのバリエーション。直線テールブーム型でフロートを装備したタイプですが、通常の脚のパーツも入っているので自衛隊型にもできます。 |
H-19B
| 2000年7月リリースのキットで傾斜テールブーム型。これで自衛隊型が心おきなく作れます。 |
ドイツレベル | H-19A
| 中身はイタレリのOEMですが、そのままではなく直線テールブーム型です。価格が高いので自衛隊型を作るのならイタレリのUH-19Aを買う方がよいでせう。(^_^;) |
エアフィックス | ホワールウィンド HAS.22/HRS-1
| 直線テールブーム型 |
PZW | S-55 | ポーランド製キット。直線テールブーム型。手を出さないほうが無難です(笑)。 |
メイントラック | ホワールウィンド HAR.2 ホワールウィンド HAS.7 (レジン製改造パーツ) | エアフィックスのホワールウィンドHAS.22をホワールウィンドHAR.2やHAS.7にするためのイギリス製改造パーツです。傾斜テールブームのほか、HAS.7のほうには胴体下面に付けるフェアリングがパーツ化されています。このテールブームのパーツで陸自のH-19C(S-55C相当)にすることができますが、イタレリのキットが出たので用済みですかね。(^_^;) |
1/144 |
ミニウイング | S-55 | チェコ製レジンキット。傾斜テールブーム型ですが入手は困難です。 |
1/700 |
ホワイト エンサイン モデル | S-55 | 胴体はレジン製でモールドも何もありませんが、ローターはエッチングでシャープな出来です。このスケールならテールブームを気にするまでもないでせう。(^_^;) |
《デカール》
1/48 |
AMP | キット付属 | H-19A(S-55) | 所属部隊不明 |
S/Nは40001ですが所属部隊を示す記号が入っていません。 |
ツクダ/レベル | キット付属 【絶版】 | H-19C(S-55) | 航空学校第1ヘリコプター隊 |
1/72 | DF HELO STUFF | DF40572 | H-19C(S-55C) | 東北方面ヘリコプター隊 |
ドイツ製デカールで、傾斜テールブームのH-19C用です。日本語はかなり正確です。 |
フライングパパス | FP72MSP010
| H-19C(S-55) | 航空学校第1ヘリコプター隊 |
所沢の航空博物館に展示されているH-19C(直線テールブーム)が再現できます。デカール自体はMDプリンターで印刷されたもので、赤や黄色あるいはグレーなどの中間色に網目が出ている場合がありますので、その点を承知した上で使いませう。「ホビーセンターえんどう」でのみ入手できましたが、どうもサイトを閉めてしまったようです。(´・ω・`) |
1/144 | フライングパパス | FP44MSP010 | H-19C(S-55) | 航空学校第1ヘリコプター隊 |
所沢の航空博物館に展示されているH-19C(直線テールブーム)が再現できます。デカール自体はMDプリンターで印刷されたもので、赤や黄色あるいはグレーなどの中間色に網目が出ている場合がありますので、その点を承知した上で使いませう。「ホビーセンターえんどう」でのみ入手できましたが、どうもサイトを閉めてしまったようです。(´・ω・`) |
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