パイパーL-21Bスーパーカブ

《シリアルナンバー》

L-21B
H1001/1032保安隊時代
12001/12032(元H1001/1032),12033/12062陸自時代

《実機について》

 1930年に民間向け軽飛行機として登場したパイパーJ-3カブは、大戦中からO-59(1942年からL-4)としてアメリカ陸軍で使用されていましたが、戦後も改良型PA-11カブ/PA-18スーパーカブとして販売が続けられ、アメリカ陸軍もL-18/-21シリーズとして大量に採用しました。L-21BはPA-18-135の軍用型で、1951年に発注されたモデルです。

《自衛隊での使用状況》

 日本では、1953年から保安隊(1954年7月1日より陸上自衛隊)航空部隊に62機が供与されました。それ以前に供与されたL-16L-5は中古機でしたが、L-21Bは新品を供与されています。陸上自衛隊では1965年ごろまで使用されていました。また、1965年に18機が日本赤十字社に払い下げられています。

《性能諸元》

L-21B
全幅10.72m
全長6.83m
全高2.02m
主翼面積16.6u
運用重量400kg
最大離陸重量680kg
発動機ライカミングO-290-D2
空冷水平対向4気筒×1
出力140hp/2,800rpm
最大速度203km/h
巡航速度180km/h
実用上昇限度16,000ft
海面上昇率980ft/min
飛行航続距離430km
乗員2名

《配備部隊》

保安隊時代
部隊名
保安隊航空学校

陸上自衛隊時代
部隊名
航空学校
その他の具体的な配備先は資料不足のため詳細不明です。各飛行隊などで連絡機として使用されました。

《キット》

1/32 ドイツレベルPA-18 2007年秋発売の最大のキット。
1/48 PMモデルL-21
2017年発売、2020年7月に日本に入ってきたキットで日の丸デカール入り。キット自体はバンダイのもののようですが確認は取れてません。肝心のデカールは日の丸が入っているものの、内容は「海上自衛隊」で「JG-2045」という『どっちなんじゃーい!』というもの。インストの解説図では「Japan Ground Self-Defence Force」とされ機体色は黄色なので、たぶん陸自なんでせう(そもそも海自はL-21を使ってませんし)。誰か監修する人はおらんかったんか。(´Д`;)
ミニクラフトPA-18 両社のキットともに細かいサブタイプはわかりません。中身を見る事ができたアカデミーのキットのデカールには、アメリカと日本の民間記号が入っているので、バンダイ1/48の再版のようです。
L-21
アカデミーPA-18
バンダイPA-18-135
【絶版】民間型をモデライズしてはいるものの中身はほとんどL-21Bそのもので、恐らく民間に払い下げられた機体を直接取材して作られたキットであると思われます。scalematesという、キットの出自を知るには大変有用なwebサイトによれば、この金型はレベル、ミニクラフト、アカデミーに流れたようです
1/72 KPL-21B2022年7月発売。今のKPは昔のそれとは別会社で、キットの出来も悪くないです。ちょっとお高いですが。(^^;

《デカール》

1/48PMモデルキット付属L-21B所属不明
そもそも「海上自衛隊」を「陸上自衛隊」に直さなくてはなりませぬ。適当なデカール(フジミから以前出ていた1/48・1/72の自衛隊デカールとか)を流用するか自作しませう。(´Д`;)
フライングパパス48M021L-21B航空学校明野本校
デカール自体はMDプリンターで印刷されたもので、赤や黄色あるいはグレーなどの中間色に網目が出ている場合がありますので、その点を承知した上で使いませう。「ホビーセンターえんどう」でのみ入手できましたが、どうもサイトを閉めてしまったようです。(´・ω・`)
1/72KPキット付属L-21B所沢航空発祥記念館展示機

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