三菱LR-1
《シリアルナンバー》
LR-1
| 22001/22020 |
《実機について》
MU-2は三菱重工が開発したターボプロップ双発のビジネス機で、原型初飛行は1963年9月14日です。最初の型であるMU-2Aはエンジンにフランス製のアスタズー(562shp)を搭載していましたが、次のMU-2Bからはアメリカ市場を狙ってアメリカ製のエアリサーチTPE331-25A(605shp)となりました。その後エンジンをパワーアップしたD型が作られ、1969年には胴体をストレッチしてさらにエンジンをパワーアップしたG型が作られました。その後は標準型とストレッチ型が平行して生産され、J/K、L/M、N/Pと発展しています。1985年12月に生産が終了するまでに755機が生産され、使用国は27ヶ国にのぼります。
《自衛隊での使用状況》
陸上自衛隊では連絡/偵察機としてMU-2を採用、MU-2Bに準じた陸上自衛隊向けバージョンをLR-1の名称(社内名称はMU-2C)で1967年7月10日から1983年にかけて20機導入しました。LR-1は後部胴体左右下方に偵察カメラを搭載できますが、普段はカメラ窓にはカバーがされています。また、胴体右下面に偵察カメラを収納するフェアリングを装着することができます。胴体両側には12.7mm機関銃各1丁を搭載することができますが、そのためのフェアリングは3号機以降は取り外されています。1999年からは後継機LR-2の配備が始まったのに伴って退役が進み、2016年2月15日には最後に残った#22019が用廃になり全機退役しました。
《性能諸元》
| LR-1 |
全幅 | 11.94m |
全長 | 10.13m |
全高 | 3.94m |
主翼面積 | 16.55u |
運用重量 | 2,714kg |
最大離陸重量 | 4,010kg |
発動機 | エアリサーチTPE-331-25A ターボプロップ×2 |
出力 | 605shp/41,730rpm(1基) |
プロペラ | ハーツェルHC-B3TN-5/T10178HB-11 直径2.29m/3枚羽根 |
燃料容量 | 375gal(298gal(機内)+77gal(機内増加タンク)) |
最大速度 | 495km/h(外部搭載なし) |
巡航速度 | 432km/h |
実用上昇限度 | 24,934ft |
海面上昇率 | 1,890ft/min |
飛行航続距離 | 1,750km |
武装 | なし(12.7mm機関銃×2搭載可能) |
乗員 | 2+5名(最大) |
《配備部隊》
(旧部隊名→)部隊名 | 上位組織 |
(北部方面飛行隊→)北部方面航空隊本部付隊[N] | 北部方面航空隊 |
(東北方面飛行隊→)東北方面航空隊本部付隊[NE] | 東北方面航空隊 |
(東部方面飛行隊→)東部方面航空隊本部付隊[E] | 東部方面航空隊 |
(中部方面飛行隊→)中部方面航空隊本部付隊[M] | 中部方面航空隊 |
(西部方面飛行隊→)西部方面航空隊本部付隊[W] | 西部方面航空隊 |
(本部管理中隊飛行班[IHB]→)連絡偵察飛行隊[LR] | 第1ヘリコプター団 |
(第101飛行隊[IB]→)第15飛行隊[XV] | (第1混成団→)第15旅団 |
(宇都宮分校→)宇都宮校[SU] | 航空学校 |
2006年3月27日付で第1ヘリコプター団本部管理中隊飛行班が連絡偵察飛行隊に改編され、連絡偵察機の本州における集中運用を開始しました。これに伴い東北・東部・中部の各方面飛行隊本部付隊に所属していたLR-1/-2は全機が連絡偵察飛行隊に配置換えされています。なお、2010年3月26日には第1混成団が改編されて第15旅団となり、隷下の第101飛行隊も第15飛行隊に改編されました。 |
《部隊マーク》
西部方面航空隊本部付隊
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配備当初はノーマーク |
制定 | 不明 |
図柄 | 高遊原駐屯地のある熊本にちなんで、加藤清正の故事にちなむ虎と、西部方面航空隊の部隊記号「W」を3本の槍でデザインしたマーク(色不詳)
| 記入位置 | 垂直尾翼 |
第1ヘリコプター団本部管理中隊飛行班→連絡偵察飛行隊
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配備当初はノーマーク |
本部管理中隊 飛行班時代 | 制定 | 不明 |
図柄 | 白で所在駐屯地を示す「KISARAZU」の文字と鷲の頭、その下に黄の翼をデザインしたマーク
| 記入位置 | 垂直尾翼
| このマークは後継機のLR-2にも引き継がれています。
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連絡偵察 飛行隊時代 | 制定 | 不明(2008年10月5日確認) |
図柄 | 詳細不明
| 記入位置 | 垂直尾翼
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航空学校宇都宮分校→宇都宮校
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配備当初はノーマーク |
制定 | 不明 |
図柄 | 北宇都宮駐屯地のある栃木県にちなんで、那須の殺生岩に住むと言い伝えのある「九尾の狐」をライトグレーでデザインしたマーク
| 記入位置 | 垂直尾翼 |
《キット》
1/144 |
プラッツ | LR-1
| 2014年12月発売。下記エフトイズの完成品をキット化したものでキットのタイトルは「航空自衛隊MU-2」、2機入りパッケージになります。デカールにLR-1の1号機が入っていて、導入直後の仕様を再現するべく「翼端タンクを切り飛ばして整形せよ」とかいう無茶振りをされてますが、下記MYKデザインのデカールを使えばそのままでもLR-1になります。(^^;)
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トリプルナッツ | LR-1 | 3Dプリンタ製キット、透明レジンの窓パーツとデカール付。
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アニグラン | LR-1 | 2016年2月発売の香港製レジンキットで、US-1Aのキットのオマケに付いているもの。下記A&Wの再生産品とのことです。
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A&Wモデル | LR-1 | 2014年6月発売の香港製レジンキット。透明パーツとデカール付ですが詳細は今のところ不明。
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エフトイズ・ コンフェクト | LR-1 | 【限定版】番外編2014年8月発売、『日本の翼コレクション4』のアイテムで塗装済み完成品。今回の出来は微妙な感じ。(^^;) |
1/700 | ピットロード | MU-2S? | ホワイトメタル製、US-1A改とセットになっています。このスケールですから細かいことにはこだわらないほうが健全です。(^◇^;) |
ハセガワ1/72のMU-2S(キット名は『MU-2A 航空救難団』)からの改造はそう難しいことではないでせう。またオータキ1/72のMU-2(キット名は『毎日新聞社機 新ニッポン《三菱MU-2》』)はMU-2Bのキット化なのでLR-1への改造ベースに最適なのですが、如何せんキットが手に入りません。(^◇^;) |
《デカール》
1/72 | フライングパパス | KA72M012
| LR-1 | 東部方面飛行隊 [東部方面航空隊] | 旧塗装 |
デカール自体はMDプリンターで印刷されたもので、赤や黄色あるいはグレーなどの中間色に網目が出ている場合がありますので、その点を承知した上で使いませう。「ホビーセンターえんどう」でのみ入手できましたが、どうもサイトを閉めてしまったようです。(´・ω・`) |
1/144 |
プラッツ | キット付属 | LR-1 | 所属不明 | 1号機導入直後 |
トリプルナッツ | キット付属 | LR-1 | 連絡偵察飛行隊 [第1ヘリコプター団] | |
アシタの デカール (MYKデザイン) | A-403 【限定版】 | LR-1 | 中部方面飛行隊 [中部方面航空隊] | 中部方面航空隊創設50周年記念塗装 |
宇キ宮校 [航空学校] | 北宇都宮駐屯地開設36周年記念塗装 |
北宇都宮駐屯地開設37周年記念塗装 |
連絡偵察飛行隊 [第1ヘリコプター団] | 部隊マーク付き |
第101飛行隊 [第1混成団] 【初回限定版】 | 沖縄塗装 |
A-404 【限定版】 | LR-1 | 本部管理中隊飛行班 [第1ヘリコプター団] | 第31回木更津航空祭記念塗装 |
第33回木更津航空祭記念塗装 |
第34回木更津航空祭記念塗装 |
連絡偵察飛行隊 [第1ヘリコプター団] | 第35回木更津航空祭記念塗装 |
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