ビーチクラフトB65クインエア『うみばと』,
        B65Pクインエア『くにかぜ』

《シリアルナンバー》

B65 モデル65
6701/6719
モデルA65
6720/67286720/6722,6727,6728は航空自衛隊からの運用委託機
B65Pモデル65JA5061国土地理院時代
9101海上自衛隊時代

《実機について》

 ルーツはレシプロ双発ビジネス機モデル50ツインボナンザで、原型は1949年11月15日に初飛行しました。同機はアメリカ陸軍にL-23として採用されましたが、その後胴体を新設計したL-23F(後にU-8F)が開発され、1958年8月28日に初飛行しました。このL-23Fの民間名がモデル65クインエアです。

《自衛隊での使用状況》

 日本ではモデル65クインエアを、海上自衛隊がB65として1963年2月11日から1967年にかけて28機導入しました。そのうち20機目以降は尾翼に後退角のついたモデルA65でしたが、海上自衛隊では型式の区別をせず全機をB65として運用し、SNBの後継機として多発機パイロットの計器飛行訓練に使用しました。また、モデルA65のうち5機は航空自衛隊が購入し海上自衛隊に運用を委託したものです。1975年から後継機TC-90の導入が始まったため、余剰となったB65は各航空隊に1〜2機づつ配備されて連絡用として使用されましたが、こちらもLC-90と交替して1991年までに全機退役しました。航空自衛隊の運用委託分のモデルA65は1980年3月4日に返還されています。自衛隊での愛称は『うみばと』です。
 また、建設省国土地理院が1960年に航空測量機として購入したモデル65の生産2号機は、その後海上自衛隊に運用が委託され、B65P『くにかぜ』と改称され1960年10月23日から岩国教育航空隊に配備されています。1983年にUC-90『くにかぜII』と交替して退役しています。

《性能諸元》

B65(モデルA65)
全幅13.98m
全長10.82m
全高4.33m
主翼面積25.74u
運用重量2,263kg
最大離陸重量3,493kg
発動機ライカミングIGSO-480-AIE6
空冷水平対向6気筒×2
出力340hp/3,400rpm(1基)
プロペラハーツェル
直径2.36m/3枚羽根
燃料容量214gal(機内)
最大速度385km/h
巡航速度344km/h
実用上昇限度27,000ft
海面上昇率1,300ft/min
飛行航続距離2,672km(最大)
乗員2名+キャビン6名

《配備部隊》

B65
部隊名上位組織
第1航空隊第1航空群
第2航空隊第2航空群
第3航空隊第4航空群
第4航空隊第2航空群
第11航空隊第1航空群
第51航空隊第4航空群→航空集団直轄
第61航空隊航空集団直轄
第81航空隊第31航空群
第201教育航空隊鹿屋教育航空群→小月教育航空群
第202教育航空隊宇都宮教育航空群→徳島教育航空群
導入当初は第51航空隊で運用試験が行われたあと、ほぼ全機が第202教育航空隊に配備され航法訓練機として運用されました。また、第1〜第4、第11、第61、第81、第201教育の各航空隊にも連絡用として1〜2機づつ配備されました。

B65P(1960〜1961)
部隊名備考
岩国教育航空隊1961年以降は岩国教育航空群

B65P(1961〜19??)
部隊名上位組織
第202教育航空隊岩国教育航空群→宇都宮教育航空群→徳島教育航空群
委託運用開始当初は岩国教育航空隊に配備されましたが、1961年に岩国教育航空群に改編され第202教育航空隊が発足するとそちらに移管されました。

《キット》

キット化はされていません。

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