富士KM-2『こまどり』
《シリアルナンバー》
KM-2
| 6231/6292, 6293(元陸自TL-1 81001),6294(元陸自TL-1 81002) |
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《実機について》
T-34Aをベースに富士重工が陸上自衛隊向けの5座連絡機としたのがLM-1で、1955年6月5日に初飛行しました。LM-1はコクピット部分をキャビン型に改造し、燃料容量を若干増加させただけであとはT-34Aのままでした。その後、LM-1のエンジンをスーパーチャージャーと燃料噴射装置付きのライカミングIGSO-480-A1F6エンジン(340hp)にパワーアップし、ハーツェル製3枚羽根プロペラを搭載したKM-1が試作されましたが陸上自衛隊には採用されませんでした。
海上自衛隊はこのKM-1のキャビンの出入り口扉を右側から左側に変更し装備品を海上自衛隊仕様に変更するなどの改修を加えた機体を、SNJの後継の初等練習機KM-2として採用、量産1号機は1962年7月16日に初飛行しました。また、1981年10月29日から2機がTL-1として陸上自衛隊でも使用されました。
《自衛隊での使用状況》
海上自衛隊には1962年9月28日から1980年までに計62機が引き渡されました。また、陸上自衛隊で使用されていたTL-1も、1990年10月17日に海上自衛隊に移管され、KM-2として使用されています。1998年3月3日に最後の2機(6291,6292)が退役し、T-5と交替しています。愛称は『こまどり』です。
《性能諸元》
| KM-2 |
全幅 | 10.00m |
全長 | 7.94m |
全高 | 2.91m |
主翼面積 | 16.5u |
運用重量 | 1,151kg |
最大離陸重量 | 1,751kg |
発動機 | ライカミングIGSO-480-A1F6 空冷水平対向6気筒(過給器付き燃料直接噴射式)×1 |
出力 | 340hp/3,400rpm |
プロペラ | ハーツェルHC-A3X20-1E/9333C-3 直径2.28m/3枚羽根 |
燃料容量 | 70gal(機内) |
最大速度 | 339km/h |
実用上昇限度 | 27,800ft |
海面上昇率 | 1,633ft/min |
飛行航続距離 | 887km |
乗員 | 2名(+乗客2名) |
《配備部隊》
部隊名 | (旧上位組織→)上位組織 |
第51航空隊 | 第4航空群→航空集団直轄 |
第201教育航空隊 | 鹿屋教育航空群→小月教育航空群 |
導入当初は第51航空隊で試験が行われた後、全機が第201教育航空隊に配備されました。陸上自衛隊から移管された2機もKM-2として第201教育航空隊に配備されています。 |
《キット》
1/700 | エディオック | KM-2 | 「JMSDF AIRCRAFT SET」に付属。ホワイトメタル製。脚とデカールはついていません。 |
《デカール》
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