新明和PS-1,US-1/-1A

《シリアルナンバー》

PS-1
5801/5823
US-1
9071/9076
US-1A
9077/9090

《実機について》

 PS-1は太平洋戦争中に飛行艇技術では世界一を誇った川西航空機の流れを汲む新明和工業が開発した、ターボプロップ4発の大型対潜哨戒飛行艇です。開発当時最も有効な対潜センサーであった大型ディッピング(吊り下げ式)ソナーを海面に着水して使用することで、強力な対潜哨戒任務を行おうとの発想のもとで開発された機体で、UF-XSで技術テストを重ねたのち、PX-S(後にPS-1)の原型1号機は1967年10月29日に初飛行しました。フラップのほか方向舵、昇降舵にもBLC(境界層制御)を施し、前部艇体側面に独創的な波消し用チャインを設けることで、他の飛行艇では真似の出来ない波高3mの荒天下での離着水を可能にしています。しかし、陸上機による投下式ソノブイなどの進歩によりディッピングソナーの優位性は急速に薄れ、計23機生産されたにとどまりました。

 US-1はPS-1を設計変更した捜索救難(SAR)飛行艇で、1号機は1974年10月16日に初飛行しました。PS-1のASW装備に替えてSAR機材を搭載したほか、PS-1の揚陸用ビーチングギアに替えて離着陸用の降着装置を装備し完全な水陸両用機とし、燃料タンクを増設して航続性能の向上を図っています。また、7号機以降はエンジンが強化されUS-1Aと呼ばれています。

《自衛隊での使用状況》

 PS-1の1号機は1968年7月31日に海上自衛隊に引き渡されました。しかし、より高性能なP-3Cの導入により退役が進み、1989年3月17日に最後の1機が退役しました。

 US-1の1号機は1975年3月5日に海上自衛隊に引き渡され、2001年11月までにUS-1/-1A合わせて19機が引き渡されました。これで納入は全て終了するはずでしたが、後継機となるUS-1A改(US-2)の開発が予定より2年延びたため、2004年度に1機(2002年度発注分、#9090)追加されました。この機体は2005年2月22日に納入され、その後の生産は後継機のUS-1A改(US-2)に移行しました。

《性能諸元》

PS-1US-1A
全幅33.15m
全長33.46m
全高9.82m
主翼面積135.8u
運用重量23,520kg25,300kg
最大離陸重量32,600kg45,400kg
発動機ゼネラル・エレクトリック
T64-IHI-10
ターボプロップ×4
ゼネラル・エレクトリック
T64-IHI-10J
ターボプロップ×4
出力2,785shp/17,680rpm(1基)3,400shp(1基)
プロペラハミルトン・スタンダード63E60-15
直径4.42m/3枚羽根
燃料容量5,143gal5,960gal
最大速度546km/h496km/h
巡航速度315km/h
哨戒速度259km/h
実用上昇限度29,528ft21,500ft
海面上昇率2,264ft/min
飛行航続距離4,741km(最大)5,000km(最大)
武装Mk.34魚雷×4または
150kg対潜爆弾×4
12.7mmロケット弾×6
なし
乗員12名8〜12名

《配備部隊》

PS-1
部隊名(旧上位組織→)上位組織
第51航空隊岩国航空分遣隊第4航空群→航空集団直轄
第31航空隊第31航空群
当初は第51航空隊岩国航空分遣隊で運用試験が行ない、1973年3月1日に第31航空隊が編成されるとテスト用に4機を除いて全機そちらに移管されました。

US-1/-1A
部隊名上位組織
第51航空隊岩国航空分遣隊航空集団直轄
第71航空隊第31航空群
当初は第51航空隊岩国航空分遣隊で運用試験が行われましたが、1976年7月1日に第71航空隊が編成されると全機そちらに移管されました。また、1982年3月からは厚木航空基地に分遣隊を置いています。

《部隊マーク》

第51航空隊
制定不明
図柄任務が似ている米海軍の実験開発飛行隊を表す「VX」をデザインしたディグロウと黄のマーク
第31航空隊第71航空隊は部隊マークを使用していません。

《キット》

1/72 ハセガワPS-1
古いキットである上、試作機をモデライズしたらしく量産型とはあちこち違っているので、今の水準の仕上がりにするには相当な量の愛を必要とするでせう。
【限定版キット】
●“第31航空隊”(第31航空隊デカール入り)
US-1A
【限定版】もともとが古いPS-1のキットにレジン製の主脚バルジや垂直尾翼のスピーカーを追加し第71航空隊のデカールを入れただけのものなので、実機とはあちこち異なっています。また、洋上で救助を待つ遭難者と救難員のレジン製フィギュア入りパッケージも発売されていました。
 2014年4月にパッケージを変えて再版されましたが、デカールには第71航空隊のほか第51航空隊のマークも入っています。
 なお、PS-1のキットにはもともとダブルタイヤの主脚と主脚バルジのパーツが入っていますが、これはPS-1を水陸両用化して救難飛行艇に転用する開発が新明和工業で始められた1970年6月頃に制作された主脚モックアップを元にパーツ化したものです。この形状のバルジは不具合があって後に現在の形状になるのですが、このパーツを生かした『新明和SS-2“救難飛行艇”』が2017年11月発売予定です。ちなみに「SS」は Shinmaywa Seaplane の略で艇底形状に与えられた社内番号です。SS-1はUF-XS、SS-2はPS-1/US-1/US-2の艇底形状を指していますが、現在は使われていません。
1/144 トリプルナッツUS-1レジンキット。エッチングパーツとデカール入り。
アニグランUS-1A2016年2月発売の香港製レジンキット。下記A&Wの再生産品とのこと。デカール入り。
A&WモデルPS-1香港製のレジンキット。デカール付き。
US-1A
1/240 サンショウPS-1【絶版】後にフジホビーとサニーから発売されました。(Special Thanks to ゆっきー)
フジホビーPS-1【絶版】
サニーPS-1
【絶版】ボックスアートはUS-1ですが中身は箱に書かれた機種名通りPS-1です。パネルラインは凹モールドで、パーツ状態では良さげな感じです。(Special Thanks to いでりん)
1/300 プラッツPS-1下記エフトイズの食玩を元に、US-2部隊配備機(洋上迷彩機)とセットにして無塗装の組み立てキットとして2014年6月に発売されました。デカールはカルトグラフ製。
US-1A下記エフトイズの食玩を元に、US-2試作機とセットにして無塗装の組み立てキットとして2014年6月に発売されました。デカールはカルトグラフ製。
エフトイズ・
   コンフェクト
PS-1
【限定版】番外編2007年6月発売(東日本地区)の『名機の翼コレクション』のアイテムです。塗装済み完成品ですがプラキットと並べても遜色のない出来です。
US-1A
PS-1
【限定版】番外編2013年12月発売の『日本の航空機コレクション』のアイテムです。中身は上記のものと同じですが配色が若干変わって暗めになっています。
US-1A
1/700ピットロードPS-1「ザ・ウエスト・ウイングス2」「陸上自衛隊車両セット」(輸送艦おおすみ搭載用)に付属。日の丸はもちろんシリアルや「海上自衛隊」の文字までデカールになっています。
US-1
タカラUS-1
【限定版】番外編。2005年8月に限定発売された『世界の艦船 亡国のイージス・渥美バージョン』のシークレットアイテムになっていたものです。塗装済み完成品なので番外としました。

《デカール》

1/72 ハセガワキット付属PS-1第51航空隊岩国航空分遣隊
キット付属
(レスキューバード)
【限定版】
US-1A第71航空隊[第31航空群]
キット付属
(レスキューアイボリー)
【限定版】
US-1第51航空隊岩国航空分遣隊
US-1A第71航空隊[第31航空群]
1/144 トリプルナッツキット付属US-1第71航空隊[第31航空群]
アニグランキット付属US-1A第71航空隊[第31航空群]
A&Wモデルキット付属PS-1第31航空隊[第31航空群]
キット付属US-1A第71航空隊[第31航空群]
1/240 サニーキット付属【絶版】US-1第71航空隊[第31航空群]
1/300 プラッツキット付属PS-1第31航空隊[第31航空群]
第51航空隊岩国航空分遣隊
キット付属US-1第51航空隊岩国航空分遣隊
US-1A第71航空隊[第31航空群]

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