ユーロコプターTH-135
《シリアルナンバー》
TH-135 | 8801/8815 | 2015年12月現在 |
《実機について》
EC135はターボシャフト双発の汎用ヘリコプターで、ドイツのメッサーシュミット・ベルコウ・ブローム(MBB)社で1980年代半ばから開発が始まったBo108をルーツとしています。この時すでに、テイルブームをキャビン後端の高い位置に設置し、その下に両開き式のドアを備えるという機体の基本形状はできていましたが、テイルローターは従来型でした。1992年にMBBとアエロスパシアル(フランス)のヘリコプター部門が合併してユーロコプター社が誕生したのに合わせてテイルローターにフェネストロンが採用され、1994年2月15日に量産先行試作機が初飛行しました。
型式名にはエンジンにプラット&ホイットニーカナダPW206Bを搭載するモデルP系列と、チュルボメカ・アリウス2Bを搭載するモデルT系列とがあり、2008年時点での最新モデルはEC135P2i/T2i(P2+/T2+の販売名称を変更)です。現在650機以上が生産され、世界各国で軍用、警察、救急、輸送など多目的に使用されています。なお軍用型の名称はEC635です。
《自衛隊での使用状況》
防衛省は2009年1月14日に、OH-6D/DAの後継機となるTH-X(次期回転翼練習機)としてEC135T2+を採用し、TH-135の名称で2008年度予算で2機を発注しました。基本は民間型のようですが、エンジンエアインレットの前にはEC635でオプション装備となっているエアフィルターが装着されています(配備されている鹿屋航空基地近くにある活火山・桜島の降灰対策のため)。1号機(#8801)は2009年11月に初飛行、12月2日に海上自衛隊に納入され、2010年2月に納入された2号機(#8802)とともに第51航空隊での実用化に向けた試験が行われました。2010年3月2日に2号機が鹿屋航空基地に移動し、9月28日には正式に第211教育航空隊に配備されました。2015年12月現在で2014年度発注分までの15機すべてが納入済みです。2015年度予算では発注はありませんでしたが、全部で16機の導入が計画されています。
海上自衛隊では、現在徳島航空基地の第202教育航空隊で行われている、回転翼機パイロットに対するTC-90での計器飛行訓練を、今後は本機で行うことにしています。
《性能諸元》
| EC135T2+
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主回転翼 | 直径10.20m,4枚羽根 |
全長 | 12.16m |
キャビン長 | 5.87m |
全高 | 3.51m |
最大離陸重量 | 2,910kg |
発動機 | チュルボメカ・アリウス2B2 ターボシャフト×2 |
出力 | 634shp(1基) |
最大速度 | 259km/h |
航続距離 | 635km |
乗員 | 1名+7名 |
《配備部隊》
部隊名 | 上位組織 |
第51航空隊 | 航空集団直轄 |
第211教育航空隊 | 航空教育集団直轄 |
2010年9月28日に1/2号機が211教空に配備されました。 |
《キット》
1/32 |
ドイツレベル | EC135
| 基本は民間の旅客輸送型と救急型ですが、軍用型も出ています。また、ドイツADAC (German Auto Club、日本でいうJAFのようなもの)100周年を記念して、使用している救急ヘリ3機種(Bo105、BK117、EC135)のセットも出ています。
2013年5月には完全新金型のキットが発売されました(キットNo.04659)。このバリエーションで軍用型(キットNo.04982)も出ましたが、こちらにはエンジンエアインレットの前のエアフィルターもいちおうパーツ追加されています。サンニイなのに穴も開いていないのが残念ですが。(´・ω・`) |
1/72 |
ドイツレベル | EC135
| こちらも基本は民間の旅客輸送型と救急型です。簡単組み立て、塗装済みのイージーキットも出ています。 |
ハセガワ | EC135 | 上記ドイツレベルのキットのOEMで、他のヘリキットと抱き合わせの2機もしくは3機セットで出ています。 |
1/100 |
ドイツレベル | EC135 | 簡単組み立て、塗装済みのイージーキットです。 |
1/144 |
エフトイズ・ コンフェクト | TH-135 | 【限定版】番外編。2014年11月発売、EC135が『ヘリボーンコレクション6』のアイテムのひとつになっているもので塗装済み半完成品。海自マーキングはシークレットアイテムです。 |
《デカール》
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