ゲイツリアジェットU-36A

《シリアルナンバー》

U-36A	9201/9206

《実機について》

　ルーツを辿ると1955年4月28日に初飛行したFFA社(スイス)の試作ジェット戦闘攻撃機P-16に行き着きます。そのP-16の主翼を使い、スイス・アメリカンAv.Co.(1960年設立、後にリアジェット社(1963)→ゲイツ・リアジェット社(1969)→リアジェット社(1987)を経て現在はボンバルディア社の一部門ボンバルディア・リアジェット(1990〜))が胴体部分を改設計したターボジェット双発のビジネスジェット機リアジェット23は1963年10月7日に初飛行しました。その後エンジンをターボファン双発に改めたリアジェット35が1973年1月に初飛行し、さらに35の座席数を8席から6席に減らし燃料容量を増加した長距離型の36が作られました。1976年には性能向上型35A/36Aも登場し、アメリカ空軍にも36AがC-21Aとして採用されています。

《自衛隊での使用状況》

　海上自衛隊ではリアジェット36Aをベースにした、標的曳航や電子妨害を行う訓練支援機U-36AをUP-2J(標的曳航型)の後継機として1984年に採用しました。1号機は1985年に輸入されて新明和工業で改造作業を受け、1987年3月17日に海上自衛隊に納入され、1994年までに計6機が引き渡されました。胴体下面に気象・航法レーダーのレドームを装着、主翼下面に標的曳航装置やECMポッドなどの訓練機材を搭載するためのパイロンを新設、左主翼端の燃料タンク先端にミサイルシーカー・シミュレーター、右には評価・記録用TVカメラを搭載しています。なお、2010年ごろからは機体によっては胴体下面のレドームを外して運用されています。

　2022年にこれまで5年ごとに見直しを行っていた「中期防衛力整備計画」を「防衛力整備計画」に改訂し(これにより31中期防は2022年度で終了)、期間を10年とすることが決まりましたが、その中で将来的に訓練支援機を全廃し他機で代替する方針が示されました。

《性能諸元》

《配備部隊》

《キット》

1/32	Jetmads	U-36A	製造元の Jetmads（Jet Model Aircraft Design Studio）はトルコのガレキメーカーらしいですがよくわかりません。キットは米空軍のC-21Aとコンパチのようですが、その存在を知った時にはすでに Out of Stock でした。なので内容もよく分かりません。(^^;
1/48	ハセガワ	U-36A	【限定版】2013年1月発売（2023年6月再販）。リアジェット36のキットにレジン製改造パーツと海上自衛隊デカールが入ったもの。パッケージ写真の機体のパイロンには標的曳航装置が写っていますがパーツには入っていません。残念。(~｡~;)
1/72	SOVA-M	U-36A	【限定版】2019年5月発売。限定450個だそうな。Aモデルのキットに、SOVA-M製の胴体下レドームや標的曳航装置などの追加パーツを入れたものだそうです。出来のほうは…どうなんでせうねぇ。なにしろベースがAモデルですし。(^^;
	RVHP	U-36A	2008年2月に発売されたチェコ製のレジンキット。風防はバＱ、胴体窓は透明レジン、脚柱はホワイトメタル製です。
1/144	FOXONE	U-36A	2014年10月発売のレジンキット。MDプリンタ製デカールが入っています。
	ストランスキー	U-36A	2018年7月発売、チェコ製のインジェクションキット。海上自衛隊デカール入りです。メーカーのストランスキーはまだほとんどキットを出してないので出来の方はどうなんでせうね。(^^;)
1/700	エディオック	U-36A	「JMSDF AIRCRAFT SET」に付属。ホワイトメタル製。脚とデカールはついていません。

《デカール》